・雨水タンク補助廃止 

 県が先月26日に公表した廃止、縮小方針の主な見直し事業は計24。
このうち、前県政が県営ダム計画を中止した浅川(長野市上高井郡小布施町)流域で、
ダム代替案の一つとして導入した雨水の各戸貯留施設の設置支援事業(予算額660万円)は
「モデル事業の役割を果たした」として廃止する方針のようです。


 同事業は、各家庭で雨水タンクを購入する際、2万円を上限に補助。
節水や大雨時の治水効果も狙った。
本年度は11月末までに744件の申請があったという。


雨水タンクの設置は、節水の効果により温暖化防止に寄与する。
さらに、浅川に流れ込む雨水を減少させる効果も期待されていたはず。
中止した裏には、ダムを造るのだから代替案などやめてしまえ_との知事の意思の現われている。


治水は、巨大なダムがあれば万能なのではなく、小さなことからコツコツと積み重ねることで、
川に入り込む水を制御することが大事。
山の緑のダムだけに過度に期待するのではなく、
里も含めた流域全体を緑のダムと小さな水がめとして機能させる必要があるだろう。


村井知事は、たった660万円の補助事業を中止したことで何を狙ったのだろうか。
考えられるのは、ダム代替ではなくダム本体を事業とする強い意志の表れだろう。


自然と対峙する時には、「柔能く剛を制す」のたとえに従い、謙虚に、かつ勤勉を心がけねば。
村井知事は、年を取っているものの、年の功が身についていないようだ。