・トレーのリサイクル映像を見て

駒ヶ根市民が利用するCATV「エコーシティ駒ケ岳」の7チャンネルに『サイエンスチャンネル』という番組がある。
その中で、気に入っているのが「ザ・メイキング」。
物が製造される過程を映像で紹介しているもので、大変に興味深い。


今日放送されたのは、発泡スチロールトレーのリサイクル。
映像を見たい方は↓で見られます。
http://sc-smn.jst.go.jp/4/series.asp?i_series_name=THE+MAKING


軽い、強い、クッション性がある、保温性があって鮮度保持に良いなどの多くの特徴を持っています。
大量に使われていることもあって、スーパーなどでは、ごく当たり前にリサイクル活動が行われている。


番組を見ていて、子供がポツリ。
「リサイクルってずいぶん水を使うね、再利用の方がいいじゃないの」
映像を見ていて、水に限らずリサイクルのために大量のエネルギーを使っていることが分かる。


回収されたトレーの組成は、5%の石油と95%の空気でできている。
さらに、袋にぎっしりと詰め込まれているわけではないから、輸送しているのはほとんど空気。
移動には資源量の割りに大型のトラックが使われるから、回収効率はかなり低そう。


リサイクル工場に運び込まれると、白と色付きに分けられる。
色つきは撥ねられていたが、その後どうなるのかの説明はなし。
白いものだけが、粉砕されてペレット化される。


各工程では大量の水が使われていた。
もちろん家庭から出される時にも水できれいに洗われているが、工場内でも何度も洗う。
洗浄がおもな使用方法だが、ペレット固化のための冷却にも水が使われている。


大量の水を使って洗浄し、加熱して溶かし、又水で冷却してペレット状にする。
さらに、それを熱して発砲させ、シート状に成形し、トレーの材料にリサイクルされる。


リサイクル率がどの程度あるのか分からないが、貴重な資源とはいえ、僅かの石油のリサイクルのために、
大量の水とエネルギーが使われていることに、リサイクルの功罪が見えてくる。


やはり、リサイクルは循環型社会の最終手段としての位置づけが望ましい。
リサイクルしなくてもよい消費社会構造を消費者としても望んでいくべきだろうな。