・野底がごみ処理施設を受入

上伊那広域連合が計画する新ごみ処理施設を伊那市野底区が受入を決めました。
受入の条件は、補償金1億3千万円、稼動中も毎年250万円、
余熱施設の区内への建設などの5項目を掲げて交渉するとしています。


報道によれば、場所は伊那市六道原工業団地近くの農地。
現在の焼却施設から北西に僅か3kmほど移動するだけです。


受入を決めた野底区の候補地は、近くに伊那北小学校と伊那北保育園があり、
これまでも、国の基準以下とはいえ市内の他校と比較して高濃度のダイオキシンに汚染されていました。


さらに、天竜川を挟んだ対岸には、南箕輪小学校と中学校が1kmの至近距離にあります。
伊那市に建設するといいつつも、隣の自治体の学校の至近距離に建設してよいものか。


先日の記事で紹介したが、焼却場近辺の学校では児童にぜんそく患者が多く発生しています。
ぜんそくとゴミ焼却場の関係
新焼却場建設に最も求められるのは、地域住民への健康被害を継続させないことです。


しかし、上伊那広域連合の連合長である小坂・伊那市長は伊那市内への建設に固執し、
秘密裏に地域の有力者に働きかけて、地域住民に正確な情報を提供することなく、
地域に受入を表明させてきました。


市民団体が求める、開かれた論議による住民が納得できる用地選定を拒否し、
従来型の「お上主導」によって、候補地が4地点用意できたと嘯(うそぶ)いています。


用地選定は、住民環境を最優先に、焼却場による汚染が集中しないように、
広域で移動させることが必要なはず。
小坂広域連合長のご都合主義な建設予定地選定は、住民の権利を無視した蛮行に他なりません。


住民に正確な情報を提供することなく、意見形成だけを目指すあくどい行政手法は、
中原・駒ヶ根市長だけでたくさんです。
駒ヶ根市長をライバル視する伊那市長だからこそ、同じ轍を踏まない真っ当な市民協働への変身に期待します。