・ボランティアは無料の便利屋か

「河川敷を美しくするボランィア募集」というチラシをもらいました。
発行人は、駒ヶ根市天竜川河川愛護連絡会とNPO天竜ゆめ会議。
どちらも、一見すると市民団体を装っているので、市民の自主的な活動かなと錯覚する。


しかし、実態は市民をタダで便利に使う、お国の出先機関の『隠れ蓑』のようでもあります。
ボランティアに木を伐採させて、運び出させて、会費を徴収するのは、あまりにバカにしていると思う。


誘い文句はこうだ。

天竜川河川敷内の(下平地籍内)雑木があり、皆さんにボランティアに出て頂き伐採を行いたいと思いますのでボランティアを募集します。希望者には伐採木を差し上げます。


ボランティアで河川敷の木を伐採したお礼に、薪として持ち帰ってもらおう、
という企画かというと思ったら、とんでもない。
欄外に傷害保険と運び出し料として600円を徴収すると書いてある。


チェーンソーなどの機械や燃料、現地までの交通費を負担させておいて、
タダ働きでお国の管轄地を整備させ、さらに参加費まで徴収するのか?
市民をバカにするのもいい加減にしてもらいたい。


行政は「市民協働」を大変便利に利用して経費削減に活用している。
薪ストーブの燃料が欲しい市民は、多少の経費負担は我慢してでも薪が手に入るから、
参加者は集められる目論見があり、完全に市民の弱みを利用している。


NPO天竜ゆめ会議は、元々、旧建設省天竜川上流工事事務所や長野県土木部が主体となって、
天竜川に市民の関心を向けさせ、関わらせようと仕組まれたものです。
純然たる市民運動ではありません。
その証に、NPO天竜ゆめ会議の代表も事務局も、国土交通省の出入り業者。


お国の出先機関の、さらに民間団体を装った市民活用団体が主催するボランティア活動が
市民を利用しようとするなら、ちゃんと税金を使うべきだと思う。
機械使用料、燃料代、交通費を支給して、無給で作業してもらうなら理解できる。
少なくとも、参加費を徴収するなんての発想はあってはならない。


駒ヶ根市民がボランティア活動で「河川清掃」に従事しますが、
これだって、自治組合単位で数万円の補助が出されています。
伐採や搬出に費用が掛かるなら、ボランティアに負担させるなんて発想の前に、
国に管理する責任があるのだから、些少なりとも費用負担を申し出るぐらいの配慮があって当然。


昨年の活動状況が報道されているが、市民が参加費を負担したことは触れていない。
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=2855
市民ボランティアは、お役人に都合の良い、タダ働きする便利屋じゃないぞ。