・教育福祉を切り捨てて美術品へ

ブダペストからの自画像

 県が2004年度で休止した美術品取得事業を復活させ、
池田満寿夫全版画コレクション」の買い増しを再開することが8日、分かった。
所有する黒田医師は、詐欺の疑いで長野市に告訴されているにもかかわらず・・・。


 黒田氏のコレクションは1276点。県信濃美術館(長野市)に寄託していたが、
県が同美術館の集客に役立てるため順次購入し04年度までに751点を買い取っている。


 しかし、県は財政難から、97年度末に残高2億円としたのを最後に同基金への補てんを中止。
04年度末までに基金はほぼ底をつき、買い増しも中止している。
県は開会中の定例県会に提出した本年度一般会計補正予算案に、同基金に積み立てる1億9900万円余を計上。
来年度から美術品購入を再開する。残る池田作品525点の購入費は約1億4000万円を見込む。


 県はこうした方針を8日の県会生活環境委員会で説明。
委員からは、
「版画は複数刷れる。多額の税金を使う価値があるのか見極めが必要」
「全作品購入を決めた経緯が不明確。県民の理解を得るには情報をきちっと開示すべきだ」
との指摘が出たが、補正予算案は全会一致で可決された。


 医師は、市民健康診査をめぐり委託料をだまし取ったとして、詐欺の疑いで長野市に告訴されている。
県生活文化課の佐藤久夫課長は「告訴と作品の価値とは直接関係がない」としているが、
買い増しを中止した2004年は、黒田医師による市民健康診査委託料の不正請求が発覚した時期と符合する。


 詐欺で告訴されている人物に県の財政支出を行うことの是非が問われるべきです。
告訴と作品の価値は関係ないが、告訴されている人物が作品を所有していることを不問にする理由にはならない。


 県は財政の逼迫を理由に、高校の授業料を値上げし、県立病院の分娩料も値上げする。
庶民から搾り取られたお金を、犯罪者の手元に渡そうとする村井知事の常識が疑われていると思います。