・浅川流域協議会、意味ない

SBCニュース  浅川流域協議会“基本高水で激論

 穴あきダム計画をめぐって賛否が分かれる浅川の流域協議会が開かれ、県と参加者の間で再び激しい議論が交わされました。

 参加者からはダム建設の前提となっている基本高水について、「過大」だとする意見が相次ぎましたが、県は「基本高水は議論の前提で変えるつもりはない」とし、会場は一時騒然としたそうです。


 佐藤久美子座長は県に対し、計画を国に申請する前に再び協議会を開くよう求めましたが、腰原副知事は「協議会のあり方を今後検討していきたい」として、明言を避けました。

さらに、原土木部長は「行政と住民がすでに意見相反し、これ以上やっても意味がない」と述べたという。


 このままでは議論は平行線で、村井知事の独断を許してしまうことが考えられます。

流域協議会のこれまでの経緯を踏まえ、県治水・利水ダム等検討委員も務めた五十嵐・法政大教授は、

住民同士や行政との対立の間に、当事者以外の専門家でつくる組織を調整役として置くといった工夫が必要だ
と指摘しています。


 ダム建設の是非は、洪水被害のリスクをどうやって判断するのか、住民と行政の価値基準の不一致が根底にあるために混迷していると思われます。

ブログの読者に薦められて最近読んだ「環境リスク学」(中西準子著)のリスク分析手法が、問題解決には必要だと思います。


 これを用いれば、現実離れしている基本高水を基にした洪水被害のリスクが、いかに小さいか証明されるはずです。

費用対効果を客観的に把握するためにも、環境リスク学の専門家の参加が望まれます