・運が悪ければ福島原発の事故だけではなかった

宮城県沖で大きな余震が発生しました。

我が家も揺れました。

マグニチュードは7.4、仙台では震度6強を観測しています。

すでに被災している地域に、さらに追い討ちがかかっていなければいいんですが。

原発事故に限らず、地震の被害も現在進行形だと実感させられます。

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女川・東海第二原発で想定超す揺れ 女川は津波直撃寸前

女川原子力発電所宮城県)と東海第二原発茨城県)では、東日本大震災で2006年の新耐震指針の想定を超す揺れが観測されていたことがわかった。東北電力と日本原電が発表した。経済産業省原子力安全・保安院は両社に詳細分析を指示した。

 女川原発は3月11日の地震で自動停止。東北電力地震記録を分析したところ、1〜3号機の9地点で想定を上回っていた。3号機の最下階では、想定の512ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)の約1.1倍の573ガル。

 1号機で540ガル(想定532ガル)、2号機で607ガル(同594ガル)だった。

 東海第二でも、揺れの周期によっては想定を上回る加速度が観測された。地震計がない部分もあるため、詳しく評価する。

 また、女川原発に到達した津波の高さは最大13メートルに達していた。東北電力が潮位計の記録を解析、7日発表した。原発の敷地の標高は14.8メートルだが、地震で1メートル沈下したことがわかっており、計算上、津波は敷地まで80センチに迫っていた。実際、津波のしぶきの痕跡が敷地の外縁に残っていたという。

 地下深くの岩盤まで沈下しており、今後、敷地のゆがみを精密に測量する必要があるという。

 また、最大波から15分ほど後には大きな「引き波」が記録されていた。海水面が下がり過ぎ、原子炉を冷却するための取水口が3〜5分間、むき出しになった可能性もあるという。 =2011年4月7日 朝日新聞

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女川原発が無事だったのは、偶然だったんですね。

ここでも想定は超えられていました。

福島第一原子力発電所の一箇所だけが被災したのは、誤解を恐れずにいうと運が良かったのではないか。

運が悪ければ、震源域の原発がすべて暴走していた可能性があったということです。


人間が作るものなので、想定の範囲内で作らなければなりません。

しかし、想定を超えたときにリスクが致命的にならないようにすることは当然です。

原子力発電所は、想定を越えれば人間の力では止められない魔物として襲い掛かります。


安全基準を引き上げるといっても、発電の経済性の範囲にとどまることは避けられません。

日本全域が原発事故で放射能汚染で被害を受ける可能性のある範囲から逃れられないので、想定を超えないように祈り続けるか、想定を超えたときのリスクを考えて原発を廃止に導くか。

日本人の理性が試されます。

本日の発電量 56.4kwh