・超ローコスト高断熱窓を自作しよう 上級者編


屋外の冷え込みが厳しくなるにつれて結露に悩まされるお宅も増えてくる。
暖房をガンガン効かせている部屋だけが暖かい反面、暖房機を設置していない場所はブルッ・・・。
こんな悩みを抱えた住宅は日本に何十万軒もあるのだろう。
簡単手軽に悩みが解決できたら。
その可能性を探るシリーズです。

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【断熱障子増設】 内窓も良いけど障子のほうが風情がある。小窓を手軽に二重窓にする方法を初級者編と中級者編でお伝えしました。
http://www.facebook.com/note.php?note_id=180910131995381
http://www.facebook.com/note.php?note_id=196041457148915
しかし、大きな掃き出し窓にはそのままでは適用できません。
中空のポリカーボネート板(以下、中空ポリカ)は剛性に劣るので、6尺を自立させるのは無理がある。

剛性を補う建具が必要です。
自分で建具を作れる人はDIYの範疇を超えているので別として、既存の建具を利用すれば掃き出し窓の高断熱化と断湿化が可能になります。
手軽なのは障子です。

掃き出し窓の手前に障子を追加する。
難しいのは敷居と鴨居ですが、だからこそ上級者編なんです。
近所の工務店や大工さんに声をかけておいて住宅解体で捨てられる部材を手に入れるのが一番いい。
障子もお古を貰い受けてください。
敷居と鴨居は、ありあわせの木材で作ってもらっても大した費用はかからないと思います。

上級者編なので細かいことは省略します。
重要なのは、断熱性と断湿性。
両方の特性ともに、障子に中空ポリカを重ねることで達成できます。【断湿化障子】 中空ポリカで断湿すると断熱性も向上します。 Low-Eのペアガラスと組み合わせると断熱性能を示す熱貫流率は1.3(W/m2・K) 窓としては文句のつけようのない性能です。

高断熱仕様のLow-Eペアガラス樹脂複合サッシと組み合わせれば、熱貫流率は1.3(W/m2・K)。
ペアガラスの内窓を取り付けたものと比べても勝るとも劣らない。
でも、内窓だとエコポイントがもらえるから、エコポイント対応の販売店で部材だけ買って自分で取り付ける手もありですね。

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障子だけだと外側のサッシは確実に結露します。
断熱だけで断湿が不十分だからです。
ホームセンターで売られている断熱障子紙でもダメです。

中空ポリカをお勧めしている理由は、美観を損ねない、断熱性が高い、加工が容易、比較的安いなど、簡単に入手できる素材としては抜きん出て優れているからです。