・五輪閉幕日にシンドラーのリスト

昨夜のNHKハイビジョンシアターは「シンドラーのリスト」。

これまでにも何度となく見たのですが、何度でも見ずにはいられない。

シンドラーは、言わずと知れたドイツ軍のユダヤ虐殺から1100人を私財を投じて救った人道の英雄です。

しかし、彼は慈善活動家ではなかった。


私利私欲のために抑留されたユダヤ人労働力を利用していました。

しかし、あまりに残酷化するドイツ軍のユダヤ政策に直面し、疑念を抱きはじめます。

戦争でユダヤ虐殺の狂気に走るドイツ軍兵士とは裏腹に、ユダヤ人との心の交流を深め慈悲の心に目覚めるシンドラー


第二次世界大戦末期に、軍事工場を建設するための労働力という名目で、アウシュビッツを象徴とした惨殺のための収容から1100人ものユダヤ人を買い受けた。

蛇(じゃ)の道は蛇(へび)と、ドイツ軍との金欲でもたれあっていた彼だからこそ成し得た偉業です。

狂気に善悪の見境がなくなった人間をコントロールするのは、正論や倫理ではなく欲求であることを巧みに利用した彼の行為は、あの時点では最善の選択だったと思います。


大昔の話ではなく、ほんの60年ほど前のできごとです。

現在でも、中国がチベットなどに対してナチスドイツと同じことをやっています。

世界は、経済が豊かになったから戦争が下火になっているだけで、本質的には何も変わっていないのではないかと思います。


現在の地球では、人類が消費する資源は地球の供給力を上回っています。

人口が減ることは考えられないので、エネルギーや食料の争奪がどんどん激しくなっていくと予想されます。

地球温暖化がこのまま進めば、生息域や生存のための資源が不足し、生きるための紛争が勃発することは必然です。

地球の未来をかけて第三次世界大戦が起こらないとは誰もいえない。


オリンピック開催で世界の大国の仲間入りを果たした中国が、ドイツなどの負の歴史に学び、負の繰り返しを避けて近代化することが重要です。

理想を実現するためには手段を選ばない今の中国のままでいられては、世界の平和が風前の灯をなる日がそう遠くないような気がします。

狂気に走る中国をコントロールするのはやはり金の力です。

EUアメリカ、それに加えてロシアと日本などの経済先進国が中国やインドをこれからどのようにしてコントロールしていくかが、地球の未来を方向付けると思います。