・鳩山首相の軽微な罪をどうとらえる

偽装献金事件での元秘書らの起訴を受けて、24日夜に謝罪会見を開いた鳩山首相

犯した罪は軽いが、総理大臣の地位にあるものとして重く受け止める必要がある。

野党は、これ幸いとばかりに追及に熱心になると思うが、略式起訴で罰金30万円というごく軽微な違反であることからして国会で論議するに値するとは思えない。


亀井金融相のコメントが言い得て妙だ。

「いちいち札束を自分で数えて勘定して帳簿と合わせて。こんなことをやらなきゃいかんのだったら、政治家の仕事はできませんよ」

鳩山さんを擁護する気はないが、政治家たるもの本来の職務は金勘定ではない。


誰とは言わないが、ごく身近で衆議院議員になった人物が選挙期間中に金勘定ばかりしているのを見てきた。

候補者本人が予算書を極秘に作って、自分の持ち出しがなくなるように一生懸命に金勘定していた。

その穴埋めは、ボランティアの自己負担に押し付けるのだから開いた口がふさがらなかった。

亀井氏の言葉を借りれば、こんな奴に議員の仕事が務まるはずがない。

しかし、現実には地元から小沢チルドレンの一人として国会に大きな顔をして出向いている。


金勘定に疎く政治資金規正法で罰せられる鳩山首相と、金勘定ばかりに関心がある地元のボンクラ議員を比べて見ると、どちらもほめられたものではないが政治家の本分からして後者は存在意義がないと言ってもいい。

鳩山さんの場合は、法には抵触しているものの誰かに過度の負担を強いていたわけではない。

秘書の勇み足で法に触れたという程度だ。


ボンクラ議員の場合は、供託金だけ自己負担しておいて選挙が終われば丸々手元に戻ってくるという姑息な金勘定をしていた。

ボランティアが多額の自己負担を強いられていても、「ボランティアなんだから自己負担は当然だ」と、当事者が言ってはならないことまで平気で口にしていた。

ボランティアは、選挙のためのタダで使える兵隊というのが彼の認識だったから、選挙後には自分の都合のいいボランティアだけを残して、他は遠ざけるというご都合主義だ。


政権交代のために選挙に「かとう」と一生懸命だったボランティアは、候補者の人となりを知って「がく」っと来たに違いない。

民主党に吹いた強風のあおりで、こういったロクでもないのも国会に送り込まれてしまったことを民主党に投票した有権者は知っておいた方がいい。

政権交代の手段のためには仕方がなかったと割り切るしかないが、4年後には必ず入れ替えなければならない。

国のために必要な鳩山さんと、政権交代のための駒にすぎないボンクラを同列視するのが間違いだったな。


民主党関係者殿

封印しているはずの話題ですが、たまにはガス抜きしておかないとうっ憤がたまってしまうので、この程度はお目こぼしを・・・。