・長野県知事選挙候補の初討論会

長野県知事選挙に立候補を予定している阿部・松本の両氏を迎えた意見交換会が開催された。

主催者は子どもたちの未来を考える会。

約60人が参加し、教育、福祉、その他の県政課題について、会場からの質問に両氏が答える形で進められた。


信濃毎日新聞によると、

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全国でも高い水準にある県内小中学生の不登校支援について、松本氏は「人間関係がうまく結べないことが不登校の一因」とし、地域で子どもの「居場所づくり」を進める必要性を強調。

阿部氏はフリースクールなどの活動を念頭に「多様な制度のあり方を国に訴え、子どもの選択肢を増やしたい」とした。

 また、県立高校の再編について、松本氏は「通学できない子どもが出てくれば過疎化の問題にもつながる」と述べ、再編全体に慎重姿勢を示した。

阿部氏は、限られた予算で県立高校を運営するには「ある程度基準を設けた対応が必要」とし、再編は必要と主張した。


 一方、県営浅川ダム(長野市)建設について、松本氏は「内水災害には役に立たず疑問がある」と、見直しを含め再検証する姿勢を示した。

阿部氏は「どういう判断でいまに至ったか自分自身が納得できる結論を得たい」と述べた。

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人間味が言葉の端はしににじみ出る松本に対して、数字の裏づけと官僚の実績を背景にした阿部。

優劣はつけがたいが、個性の違いは明らかだった。


政策の発表は松本が先行し、阿部が追いかけている。

阿部の戦略だと思うが、逐一違いを打ち消しているように思える。

例えばフィルムコミッションのような松本が得意とする分野の固有の政策についても、いけしゃあしゃあと阿部は政策集に盛り込める。


節操がないといってしまえばそれまでだが、争点を打ち消すことで官僚としての自力の差で逃げ切れると判断しているように思える。

成長の余地が少ないのかもしれない。