・中国が日本へのレアアースを全面禁輸

日本向けレアアースを全面禁輸か=中国、尖閣沖衝突問題で


 米紙ニューヨーク・タイムズは22日、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に絡んで、中国政府がこのほど、ハイテク製品の製造に不可欠なレアアース(希土類)の日本向けの輸出を全面禁止したと報じた。訪米中の温家宝首相は21日、「日本が船長を釈放しない場合、さらなる行動を取る」と表明。中国は7月末からレアアースの輸出を規制してきたが、禁輸が事実ならば、日本への圧力を強めるのが狙いとみられる。
 同紙によると、中国の税関当局が日本向けの輸出を差し止めており、レアアースの取引にかかわっている企業の幹部が、中国当局から「禁輸は9月いっぱい続き、中国漁船の船長が釈放されなかった場合、延長するかどうか検討する」と告げられたとしている。
 一方でロイター通信は、中国商務省のスポークスマンが「レアアースの対日輸出を制限する措置は取っていない」と語ったと伝えた。日本政府関係者も「中国側から輸出を禁止したとの連絡は受けていない」と話している。トヨタ自動車は「事実関係を確認中」とコメントした。ただ、日本の商社やメーカーが最近、レアアースをスムーズに輸入できなくなっていることから、日本の当局は、今年7月以降の輸出規制強化の影響か、新たな措置か見極めている状況という。
 レアアースは、ハイブリッド車や携帯電話の部品の製造に欠かせない希少鉱物資源。世界の年間産出量12万トンのうち中国が9割以上を占める中、日本は需要の9割を中国に依存している。中国は7月末に「環境保護」を理由に輸出枠を前年比4割減とする輸出規制を打ち出すなど、レアアースを戦略的に利用する姿勢を強めていた。
 供給不安が価格高騰を招いていることから、日本は、中国側に輸出規制緩和を働き掛けるとともに、オーストラリアやブラジル、インドなど調達先の多角化、リサイクルの拡大や代替技術の開発を急いできた。 =2010/09/23 時事通信

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資源を輸入に頼る日本の弱みに付け込んだ、中国の汚い外交です。

巨額のODAを日本から提供されている中国が、こうした暴挙に出ることは単なるわがままに過ぎませんね。

提供されるものはもらうが、自分からは出し惜しみする。

先進国の仲間入りができない、万年発展途上国の面目躍如といったところでしょう。


しかし、世界のレアアース生産量の9割を占める中国の存在が今後も脅威であることには変わりがない。

この際、輸入に頼る現状を見直し、資源のリユースへと舵を切るべきだろう。

レアアースは廃家電に大量に含まれている。


実は、日本はレアアースの資源大国になっているのだ。

中国の嫌がらせに動じない資源開発を政府には求めたい。