・インフラ整備の無策

長野日報 

アップルランド駒ヶ根店の撤退が決まった。
デリシアがバイパス沿いにできたことで撤退は時間の問題となっていたが地元の反対もあって延びていた。
駒ヶ根駅前のユニーに続く大型店舗の市街地からの撤退が意味するものは?


スーパーマーケットは採算が取れる店舗だけしか営業しない。
営利企業だから当たり前のことです。
撤退を決めたアップルランドを責める前に
なぜ撤退に追い込まれたかを考えて見ましょう。


答えは簡単!
バイパスを作って郊外店に消費者が流れたからです。
これは駒ヶ根に限ったことではなく全国どこでもこの現象は起きている。
全国どこでも同じ現象が起きているのですから、
バイパスを作るときにこの結果が分かっていたはず。


中心市街地の活性化を唱えながら、
差し迫って必要の無いバイパスを開通させた無策が招いた結果です。
いや、市街地の衰退と引き換えに
バイパスに伴う公共事業を手に入れたと言った方が良いだろう。


駒ケ根商工会議所の竹沢誠専務理事は
「地域の消費者に大きな影響があることにしては、話が急すぎる。一般常識から外れているとも思える」
と話している。
まあ、なんとのんきなことを言っているのか・・・。
不採算店舗が撤退するのは常識。
昨年四月にバイパスに新店舗を出してから一年以上も旧店舗を維持してくれたのだから感謝してよいだろう。
少しも急ではない。


こんな認識では、他力本願の市街地の活力はどんどん弱まる。
市街地の衰退は自らの魅力の無さが招いていることを自覚しないとだめだ。
大型店が無くなって、地元の商店ががんばる余地ができたと前向きに考えればよい。


駒ヶ根市の市街地への対応はバイパス事業の犠牲とする本音が隠されている。