・部落の結束 その2

部落意識の強さは中沢に限ったことではない。
お隣の東伊那や赤穂でも昔ながらの小さな集落ほど「部落」意識が強いようだ。

よそ者が入れて欲しいならここの掟に従って当然。
郷に入れば郷に従えだ。

至極当然のように聞こえる地元の意見だが、事情をよく理解していない。


外部からの移住を拒んでも成り立つ地域ならともかく、
よそ者を受け入れなければ過疎に歯止めが掛からない現状を認識していない。
地元の事情で外部からの移住者を募っておいて、
都合の良いところだけ地元優先では勝手が良すぎる。


もちろん移住者は「よそ者」を自覚しているので
田舎暮らしに溶け込もうとする意欲がある。
しかし、地元民はこの意識につけこんで部落の「我」を通そうとする。
あまりに理不尽な我にはよそ者としてもひとこと言いたくなるが
実力者たちがこれを許さない。
どこにでもある過疎化対策の弊害だ。


過疎を防止するために外部からの移住者を受け入れようとするならば
地元の良いところは積極的に発展させるが
改善すべきところは外部の視点に真摯に対応する謙虚さが求められる。
これができないならば、中沢の例のようにはじめから正直に
「よそ者は来るな」と言うべきだ。


部落への受け入れ態勢が未熟な現状では
東伊那の駒見団地のように単独で常会が作れるような規模にすることも必要だ。
竜東には賃貸住宅がほとんど無いことも若年人口の減少に影響している。
是非とも中沢にはまとまった戸数の賃貸住宅を作って欲しい。
他の自治体にできることが、なぜ駒ヶ根はできないのか?