・村井が推進した巨大公園2

村井知事が擁護の姿勢を崩さない「国営アルプスあづみの公園」は、
長野県に多額の金銭的な負担をかけています。
維持管理費の45%が県の負担になっているからです。


あづみの公園が、他の国営公園に比べて際立っているのは、
維持管理費が4億円に上り入園料収入の11倍に達していることです。


通年で初となる2005年度の決算を見る限り、内実は決して明るくない。
同年度の入園者数は一般的な日帰り温泉施設と変わらない22万人。全国の国営公園16か所で最低だった。
夏休み中を除くと、平日は人影もまばら。冬は14人だけという日もあったという。
入園料は大人で400円。無料開園日などを除いた有料入園者数は11万人。
収入は3600万円にとどまり、やはり入園料を徴収している全国12か所の国営公園で最も少なかった。


維持管理費の3分の1は人件費の1億3600万円。
運営委託先の公園緑地管理財団(本部・東京)の現地事務所の職員(11人)や
臨時職員(16人)の給与に費やされた。
つまり、人件費だけで収入の4倍近い費用をかけていたことになる。


ちなみに、県営の大規模公園の維持管理費は、烏川渓谷緑地(49・6ヘクタール)で1600万円、
南信州広域公園(53・8ヘクタール)が5800万円にとどまる。
「施設内容が違うので、比較の対象にならない」(あづみの公園事務所)とは言うものの、その額は突出している。


「国営アルプスあづみの公園」から、北へ約15キロ。大町市松川村の境にある森林地帯で今、
第2の「あづみの公園」の建設が進められている。
真新しい舗装道路から、間伐された林の中に少し入ると、小さな鉄道駅をイメージさせる建物が姿を現す。


「大町・松川地区」の主要ゲートとなるインフォメーション棟は、ほぼ完成状態にある。
ゲート前の大規模な駐車場なども整備されたが、客を迎え入れるのは早くても2年後。
公園の「顔」となる中核部分の整備が遅れているからだ。


すでに開園した堀金・穂高地区の一部27ヘクタールを除く92%が開園の目処が立っていない。
予定地は堀金・穂高地区で100ヘクタール、大町・松川地区はさらに広い253ヘクタール。
完成すれば、東京ドーム75個分の大きさとなる。


どうしてこのような広大な公園構想が持ち上がったのか、疑問に思っていたところ、
読者さんから情報提供をいただきましたので、ご紹介します。

このアルプス安曇野公園の入り口の所に、奥へ続く立派な道があります。この道路はその先の広場辺りで細くなり、林道になりますがそのまま奥に進むと「三股」で終点となり蝶岳への登山口です。
ここには10年ぐらい前、上高地へのトンネルを開けようという計画がありました。全長4キロぐらいのトンネル1本で徳沢の上流辺りに出ます。そして上高地への観光客を安曇野公園−徳沢−河童橋と道路は一方通行で車で回遊させようと・・・
松本からの糸魚川への道路計画も、このトンネル案と繋がっていました。
当時の安曇村が「とんでも!」とこの計画を拒否したために計画は消えました。

その計画通りですと、アルプス安曇野公園が上高地の玄関口になり、観光客の流れは大きく変わっていたでしょう。その計画が壊れたために、中途半端な公園になっているのではないでしょうか?
糸魚川への高速道路の計画は、このアルプス安曇野公園とリンクしていると見た方がよいです。ちなみに「アルプス」は大町付近の計画されている公園で「安曇野」は現在できている公園でしょう。


村井知事が衆議院議員だった頃から推進していたのですから、単なる公園だけで計画であるはずがありません。
道路族との深い関係が指摘されていることからも明らかなように、道路建設と密接な関係にあります。
これを裏付ける公文書を公開しているサイトがありましたので、紹介します。
http://www.sippo.net/michi/koubunsyo00.06.20.html


県に多額の負担を続けさせる裏には、計画が中断したままの道路も絡んでいます。
このように、村井知事による一部県民の利益を最優先する姿勢が示されています。
とにかく金を使うことが好きな知事であることだけは確かです。


以上、読売新聞の報道と読者提供の情報を元にお伝えしました。