・本性を現してきた村井知事

村井知事による県政の私物化が顕著になってきました。
知事選で村井氏に投票した県民の多くが「後悔」していることでしょう。


田中前知事を一斉にバッシングしてきたマスコミは、村井知事には好意的な記事を書いてきましたが、
ここに来て、さすがに論調が厳しくなってきています。
12月1日付けの読売新聞の「「聞く姿勢」貫ける? 村井県政3か月」が秀逸です。


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『浅川ダム 表向き是非表明は慎重』 村井知事が9月に就任してから、きょう1日で3か月。以下引用→*1
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特に浅川治水における村井知事の二枚舌を暴露している部分に注目。

浅川の治水対策について知事は「ダムありからダムなしまで全ての選択を視野に」と言い続け、決定していないことを強調する。
しかし、ダム建設の流れは、就任間もない9月上旬、すでにできつつあった。

各部が知事に「喫緊の課題」を説明する中で、原悟志土木部長は浅川治水対策について
「2004年9月の段階に戻したい」
と、田中県政時代に一時検討されていたいわゆる別名「穴あきダム」を軸に調整することを提案した。
「全く異議はありません」と知事はその場で受け入れた。

ただ、選挙中、住民や有識者の意見を聞いてから判断すると訴えてきた経緯があるため、
知事は「くれぐれも出し方には気をつけて」と付け加えた。


ダム建設は規定路線としてゆるぎないが、「白紙」と印象付けることで県民の声に耳を貸す知事を演じている。
村井知事が白紙としていることは、すなわちすでに結論が出ていて、発表する時期に狙いを定めている状況です。


側近人事がその典型で、
一人目が9月8日に「白紙」とした後、9月28日決定したので、20日後。
二人目は10月4日の県議会で否定しておいて10月24日に決定したので、やはり20日後。
三人目の右近氏に至っては24日に検討中と言っておきながら29日には決定で4日後。
一気に「検討期間」が短縮されました。


二枚舌の使い方は、さすがに老練な代議士上がりだけのことはある。
選挙公約で有権者にうまい話を聞かせてだまし、忘れた頃に好き勝手に振舞ってきた実績を生かしている。
知事になっても手法は変わらずといったところだろう。


一般社会ではこういう人物のことを「嘘つき」と呼んで軽蔑する対象となるはずだ。
村井知事が県民から侮蔑されるべき最低の人間であることに、多くの県民が気が付く日が早まりそうだ。
そのためには、マスコミによる「真実の報道」が欠かせない。


田中知事バッシングの急先鋒だったSM新聞の真髄もこの点において問われるでしょう。

*1:この間、人事の刷新や組織再編など県庁内の態勢づくりが目立った。選挙期間中から「聞く」姿勢を訴えてきた知事だけに、市町村や各種団体などから多くの要望が寄せられている。村井県政の大きな課題の一つに、「脱ダム宣言」に伴いダム建設が中断された浅川(長野市など)の治水対策があるが、「聞く」姿勢を貫けているのか。浅川の治水対策について知事は「ダムありからダムなしまで全ての選択を視野に」(11月24日の会見)と言い続け、決定していないことを強調する。しかし、ダム建設の流れは、就任間もない9月上旬、すでにできつつあった。各部が知事に「喫緊の課題」を説明する中で、原悟志土木部長は浅川治水対策について「2004年9月の段階に戻したい」と、田中県政時代に一時検討されていたいわゆる別名「穴あきダム」を軸に調整することを提案した。「全く異議はありません」と知事はその場で受け入れた。ただ、選挙中、住民や有識者の意見を聞いてから判断すると訴えてきた経緯があるため、知事は「くれぐれも出し方には気をつけて」と付け加えた。10月12日には、ダム建設を求める「長沼地区北陸新幹線対策委員会」の会合に原部長が出席し、「知事が『ダムを選択肢に』と言っているのは、ダムを前提にして考えているということ。どういうダムがよいのかという段階になっている」と発言。新幹線の用地買収に応じる条件としてダム建設を掲げる同委員会の深瀬和三委員長は、ダム実現を念押しし、「さもなくば新幹線は出来ません」と言い切った。こうした中、知事は県議会で表明した通り、10月に現地を自ら視察し、11月18、19の両日には長野市で地元住民から意見を聞いた。会合は2か所で開かれ、ダム予定地の浅川上流付近の住民が「地滑りの多い地区にダムを造るのは危険」と反対すれば、何度も浸水被害にあってきた下流の住民が「上流のダムで水をためるべきだ」と応じる。上流と下流の対立ばかりが目立つ格好となった。ところが、会合直後の同月22日、従来進めてきた「ダムなし」案について「時間的な制約があり、実現性は乏しい」と原部長が記者団に発言し、混乱を招く事態に。反対派の不信感を増幅させるだけでなく、賛成派からも「正確な情報を提供するよう注意してほしい」との声が上がった。「対話」の重視を公約に当選した知事は、反対派の住民が指摘する地滑りの恐れや、活断層による地震の可能性を調べるため、今月6日、ダムに反対するフリーライターの内山卓郎氏の案内で改めて現地を視察する。内山氏は「知事に判断材料を提供したい。まだ望みを捨てていない」と対外的には慎重な姿勢を貫く知事に期待を寄せている。こうした一連の動きについて、田中前知事は29日、長野市での講演で皮肉った。「現実問題としてダムは造られるに決まってるじゃないですか。出来レースでしょってことです」