・ダムありから無しまでも、作り話

土木委員会 視察


長野県議会の土木委員会は5日、穴あきダムについて集中審議した。
ダム建設の判断に至った経緯が明らかになるにつれて、
村井知事の「ダムなしからダムありまでが選択肢」との一連の発言が、
すべて作り話であったことが裏づけされた。


 土木部長は、治水対策に向けた村井知事の指示についての質問に、

(村井知事就任前に)河道内遊水地の名称で穴あきダム建設を検討した経緯と、国土交通省との放水路案の協議内容を知事就任直後に報告し、課内で早い段階にダムを最有力と考え、知事にも説明していた。

と、当初からダム建設が前提で、「穴あき」でできるかどうかの検討に時間を要していたことを認めた。


 さらに、ダムなし案が選択肢から外れた時期や経緯を質したのに対して、
「担当課はいろいろなメニューを提示する立場、最終結論は治水対策案発表の直前だ」とかわした。
 また、基本高水が課題であるとの指摘に対しては、
「その議論をすることは無意味」として答弁せず、問題の本質に迫る議論を避けた。


 村井知事は、浅川に「穴あきダム」を建設する県の新たな治水対策案について、

『ダムなし』で本当に対策ができるのか微細に説明を聞き、可能かどうか真剣に探った。ダムにはしゅんせつコストがかかったり、自然環境に負荷をかけたりする問題点もある。1つの選択肢として穴あきダムがあった。

と、『ダムなし』が前提であるかのように装っていましたが、
その裏側では、『穴あきダム』を建設するために時間を費やしていました。


 村井知事が県民に向けて発していた会見内容や議会答弁は「作りばなし」に過ぎませんでした。