・グッドウィルと村井知事の接点は

記者会見するグッドウィル・グループの折口会長(右)とコムスンの樋口社長=日本経済新聞

 介護サービス最大手の「コムスン」に対し、介護事業所の指定が打ち切られる問題で、「コムスン」の事業所は長野県内に31ヵ所あり、このうち大半の25ヵ所が指定打ち切りの対象です。

利用者は1800人に上り、県内の介護事業所利用者全体の3.4パーセントにあたります。


一方、コムスンが、先月末までに県内にある9つの事業所を廃止していたことが、県の調査で明らかになりました。

コムスン側からは「全国的な事業所の再編に伴う廃止」と、県に説明があったということです。


 国からの要請を受けた県は、コムスンの事業所を対象に指定の際の虚偽申請や、職員の水増しによる不正受給がなかったどうか調査中ですが、廃止された事業所を含め、これまでに調べた22事業所では、不正は確認されていません。


 この問題で、村井知事は、不正に介護事業の指定を受けていたコムスンについて

県内ではコムスンの利用者から特段のクレームはきていない。県が4月末から行っている監査でもこれまでのところ不適切な事案は見つかっていない
と述べました。


また、コムスンが同じグループの別の会社に事業を譲渡して継続する方針を打ち出したことについては

この別会社が事業所の指定を求めてきた場合県が認可するかどうかなど今後の対応については国や会社の対応をよく見た上で判断したい
という考えを示しました。


 さらに村井知事は「民間に任せればよいという最近の流れへの問題提起だ」という見方を示しましたが、

県が介護事業者への監査を強化すべきかどうかについては利用者の声を聞いて判断すると述べるにとどまりました。


 コムスン問題で和歌山県知事は、「正義に反するから許さない」と毅然とした態度を示していますが、

村井知事は、様子を見ながら無難な対応を考えているようで情けない。


 経済界に強力な地盤を築いたグッドウィルが親会社なので、自民党村井仁との接点がなかったということの方が不自然です。

毅然とした態度を取れないしがらみがあるのではないでしょうか。