・長野5区では自民党が強いまま

護憲・活憲運動における共産党のセクト的対応より自民党の大敗、民主党の大躍進となった参院選ですが、長野県では結果として何も変化がありませんでした。

民主党の羽田氏が過去最高得票を得たとはいえ、次点の吉田氏は前回同様に30万票以上で当選してしまっている。


特に、長野県の南部では、吉田氏が羽田氏を上回った町村が15もあり、下伊那郡部では高森町を除いたすべての町村で吉田氏が優位な選挙戦を展開しました。

この地域は、衆院選で言うところの長野第五区であって、吉田氏の地元の松川町を含んでいます。


国会の政局は、衆院選挙を経て与野党逆転に向けて動き出しましたが、この南信の得票の結果は、長野5区では、与野党逆転に黄色信号が灯っていることを示しています。

長野5区で自民党が強いのは、吉田氏の地元という地の利があることはもちろんですが、対立軸となるべき民主党の弱さが根本にあります。


民主党の長野5区は、加藤学氏が公認候補として衆院を戦う予定になっていますが、今回ほどの民主党への追い風がありながら、得票は民主100に対して自民が87と僅差になっています。

民主への強烈な追い風を受けてもこの程度の差しかないことを考えると、加藤学氏の現状の力では実力で自民党を破ることはできそうにありません。


そこで、必要になるのが共産党との選挙協力です。

今回の参院選でも、社民党共産党選挙協力をしていれば、単純計算では吉田氏との差は4%にまで縮められます。

さらに、長野5区で民主党が地盤を固めていれば、自民党の得票を低下させ、社民党共産党選挙協力によって、自民党議席を奪うことも不可能ではなかったと考えられます。


共産党は、勝つ見込みがなくても全国に候補者を擁立し、巨額の供託金を没収されてしまう、とても非効率な選挙戦術が目立ちます。

それで勢力が拡大するのなら文句はつけませんが、共産党議席は少なくなる傾向にあるようで、選挙戦術の見直しは急務だと思います。


次の衆院選では、共産党が無駄な資金のばら撒きと票の分散を反省し、与野党逆転のために最大限の選挙協力が求められます。

駒ヶ根市を含む長野5区で自民党を排除するためには、野党が選挙協力して加藤学氏を勝たせるしか道はありません。


党本部の英断が必要なのは当然ですが、支部単位でも交流を深め、党利党略を棚上げにしてでも、自民党の悪政を終わらせることに力を結集するべきだと考えます。