・助産院がお産を救う

福岡の愛和病院荷設置されている院内助産院昭和伊南総合病院が産科を廃止することで、駒ヶ根市民として産声を上げようとする赤ちゃんが危機的な状況に置かれています。

産科医不足は全国的な問題であるにしても、産婦人科医療が確立した伊那市の例を見ても判るとおり、同病院を運営する伊南福祉会が有効な対策をとっていればここまで深刻な状況に追い込まれることはなかったと思われます。


伊南福祉会の最高責任者である中原・駒ヶ根市長が責任を取って引退するのは当然としても、残された出産の危機を回避する方策を急いで立てなければなりません。

そこで、解決の糸口となるのが助産院だと思います。


8〜9割とも言われる正常な出産では、産科医は傍観者にすぎません。(愛和病院HPより)
お産の流れをしっかりと把握し、妊婦さんの苦痛や不安を和らげる事が助産師の務めであり、異常となる前に予防を行い、予知できなかった異常に対しては迅速に対応する事が産科医の務めとされています。


助産師と産科医が機能を分担し、産科医でなければ対応できないものに限定することで産科医の負担を軽減することが望まれます。
そのためには、独立した助産院の活用は当然として、新たに昭和伊南総合病院に計画されている院内助産院の実現が急がれます。


出産は病院でするものだとの偏った妊婦の考えをあらためさせ、実際の出産は助産師と看護士のみで対応できていることを広める必要があります。


うちの子の出産に際して助産院や産科医をリサーチした時のことですが、助産院で出産する妊婦の職種は助産師が多いと聞かされたことがあります。
出産の現場を知り尽くした産科医院に勤務する助産師や看護士です。


特に入院ができる助産院では、医療臭のまったくしない家庭的な環境の中で出産できる安心感があり、出産直後に新生児を抱くことができるのも助産院ならではです。
さらに、へその緒を父親が切断するので、胎児から新生児への大事な節目で「親としての役割を果たす」自覚が芽生え、子育ての認識が確たるものとなるはずです。


現状では、お産問題を改善するための切り札は助産院だと思います。