・伊南の5万人が出産難民に

駒ヶ根市内ではこどもを産めないことが確定しました。

昭和伊南総合病院では来年四月から分娩が受け付けられません。

同病院のエリアである伊南地域5万人が出産難民となります。

昭和伊南総合病院:来年度から分娩休止 駒ケ根市会、医師確保請願を採択 /長野


今月5日、同病院の院長が市民が開いた学習会で現状の説明をしましたが、自分の責任を棚上げにするために国策の批判が目立ちました。

出産医療政策が間違っていたことには異論はありませんが、それに対処するために院長達がベストを尽くしてきたかどうかには疑問があります。


昭和伊南総合病院は、上伊那地域の中核病院として長く機能してきた経緯があります。

しかし、医療を取り巻く問題に対する先見性を失って、救急医療指定を外されるなど、病院関係者の運営能力の不足が顕著になっていました。


その上、伊那中央病院(伊那市)ができたことで、上伊那の中核医療施設としての座を返上し、単なる連携病院に格下げされてしまいました。

連携強化病院となった伊那中央病医院は、エリア外の昭和伊南の分まで出産を受け入れなくてはならず、共倒れになる危険性も出ています。


しかし、昭和伊南の千葉院長は地域の助産院への援助を断り、できる限りの手段を尽くす対応とは程遠い。

先日の学習会で駒ヶ根市内の助産院経営者が、開院以来10年以上も昭和伊南から阻害されてきた苦労を吐露しました。

信州大学の威光を背景にした「学問としての医療」のプライドが、市民のための医療を妨害しているように見えました。


昭和伊南を運営する中原・駒ヶ根市長の責任は最も重い。

市民の福祉の出発点である出産医療をないがしろにしてきた愚作は、根本的な原因から追究されるべきです。

議会、マスコミの役割に期待します。