・駒ヶ根市長選の構図

杉本氏の事務所がある駒ヶ根駅前駒ヶ根市長選挙は17日の杉本氏の出馬表明を受けて、現在までのところ2名の候補で争われることが確定しました。


現職の中原市長が自身の後援会組織をフル活用して、後継となる北澤氏を支援していることは市民の多くが知っています。

背後には、信金と建設業がついて、明らかな利権構造で駒ヶ根市を縛り付けていくことはあらためて言うまでもないこと。

すべての市民に平等に接することが臨まれる「市長」という立場を目指そうとする者が、有権者である市民に圧力をかけ、恐れをもって支配しようとする選挙戦術で勝ち抜こうとすることの是非が問われると思います。


一方の杉本氏は、前回選挙で田中前知事の支援を受けて立候補したのは事実です。

前回選挙のビラには田中前知事の顔写真が大きく掲載されていることからも明らか。

しかし、その後の知事選では、自身の市長選への影響を優先して村井陣営との距離感を天秤にかけたといわれています。

さらには、敗北の原因を特定の政党や市民団体にあったと考え、これらと縁を切る戦術に切り替えたと伝えられています。

市長を目指す者が市民のうちから「敵」を選び出し、排除に及ぶことの是非は有権者の厳しい選択が待ち受けていると考えられます。

正式な立候補までに、敵視した市民をも味方につけるほどの才覚を見せることができるか、市長としての器が試されているといえるでしょう。


駒ヶ根市長選挙の構図は、この先大きな動きが予想されています。

すでに表明した二名は、公平で平等な市民との対話ができなければ、大きな波に飲み込まれてしまいます。

すべての市民の代表となることを目指す市長候補が誰なのか、市民は自身の利得に目をくらませることなく、澄み切った目で見分けることが望まれます。