・駒ヶ根市長選挙を総括する 1

投票箱を開ける市職員2008年駒ヶ根市長選挙をぼちぼちと総括していきます。

投票内容

・当日有権者 男13,189 女14,040 計27,229

・当日投票者 男8,076 女8,816 計16,892

期日前投票 男1,188 女1,340 計2,528

不在者投票 男120 女177 計297

・投票者総数 男9,384 女10,333 計19,717

・棄権者数 男3,805 女3,707 計7,512

・有効投票数 19,608 (無効投票数 109)

投票率 男71.15% 女73.60% 計72.41% (2004年:76.24%)

・最終得票数 北沢洋7,908(40%) 杉本幸治8,975(46%) 林高文2,725(14%)

得票傾向の分析

信濃毎日新聞出口調査によると、杉本氏は民主党支持層の58%、自民党支持層の30%、共産支持層の25%と、幅広い層の支持を得た。

一方の北澤氏は、自民党支持層の67%、公明党支持層の83%と、政府与党の支持層に偏ってしまった違いがある。

全体の32%もいる支持政党なしでも、杉本氏が51%と過半数を占め、北沢氏の33%、林氏の16%を大きく引き離した。


両陣営の選対メンバーを見れば、自民党系がほとんどを占める北沢陣営に対して、杉本陣営は自民・民主が入り混じっていたことと、強い関連性を感じます。


また、投票前日の19日には、北沢がリードしているとの報道各紙の読みが漏れ伝わり、北沢陣営に「勝った」との思いがよぎったと言われています。

一部には、中原市長が「勝ったな」と表情をほころばせたとの情報もあり(真偽不明)、最終盤にきて北沢陣営に気の緩みが生じていた可能性があります。


一方の杉本陣営では、北沢氏の政策を真っ向から否定し、駒ヶ根市の真の姿を有権者に示して判断を仰ぐ作戦に出た。

林陣営が当初から駒ヶ根市財政問題を追及していたこととの相乗効果で、市政転換の意識を植え付けることに成功したようです。


注目すべきは、林氏を支持した有権者の6割が「政策・公約」を重視したことです。

このブログでも支持した林氏の政策・公約が、有権者から強い支持を得る原動力となっていたことが裏付けられました。


しかし、新聞の調査にも現われない有権者の心理が勝敗を左右した一面もあります。

「林氏の政策は良いので支持したいが、結果として死に票となって北沢氏を勝たせることにつながっては何の意味もない。」

このように考えた有権者が少なからずいたことは、ネットの掲示板やmixiの書き込みからわかります。


杉本氏が獲得した票の多くが、純粋な杉本支持から来たものではなく、中原市政の転換を求める市民が林氏を支持したい気持ちを抑えて「次善の策」として投じられたものだということを忘れてはなりません。