・年金支払は先のこと、使ってしまえ

民主党の長妻議員が飯田に来て講演しました。

大雪の中を飯田のシルクプラザまで出かけてきました。


地元の人間でも行くのが大変だっただけに、東京から直行してくる長妻議員はさらに大変だろうと思っていたら、案の定。

中央線が運休になってしまい、タクシーを飛ばして会場に向かっているから遅れますとの会場案内。

党の仕事だから来るのが当たり前とはいえ、困難をものともしない行動力は大したものだと思いました。


予定よりだいぶ遅れて始まった年金講演会は、年金行政のデタラメ振りがこれでもかというくらい披露されました。

失われた年金の実体は想像以上。

1000万円も損をしていた国民は81人。

最高は2800万円もの年金記録漏れがあったとか。


年金を払うのは先のことだから、今のうち、どんどん使ってしまっても構わない・・・ 
 ・・・早いうちに使ってしまった方が得をする・・・ 
 ・・・将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら、賦課金にしてしまえばいい・・・
 
これは、厚生年金保険法作成に携わった戦前厚生年金保険課長だった花澤武夫氏が、昭和61年に厚生省の外郭団体が主催した座談会で話した内容です。
 
その内容は、「厚生年金保険制度回顧録」にまとめられています。


驚くべき内容だから全文引用します。

     ◇          ◇

 それで、いよいよこの法律ができるということになった時、
 これは労働者年金保険法ですね。
 すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用ですね。
 これをどうするか。これをいちばん考えましたね。
 この資金があれば一流の銀行だってかなわない。
 今でもそうでしょう。
 何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。
 これを厚生年金保基金とか財団とかいうものを作って、
 その理事長というのは、日銀の総裁ぐらいの力がある。
 そうすると、厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。
 何千人だって大丈夫だと。金融業界を牛耳るくらいの力があるから、
 これは必ず厚生大臣が握るようにしなくてはいけない。
 この資金を握ること、それから、その次に、
 年金を支給するには二十年もかかるのだから、
 その間、何もしないで待っているという馬鹿馬鹿しいことを言っていたら
 間に合わない。
 そのためにはすぐに団体を作って、政府のやる福祉施設を肩替りする。
 社会局の庶務課の端っこのほうでやらしておいたのでは話にならない。
 大営団みたいなものを作って、政府の保険については全部委託を受ける。
 そして年金保険の掛金を直接持ってきて運営すれば、
 年金を払うのは先のことだから、今のうち、
 どんどん使ってしまっても構わない。
 使ってしまったら先行困るのではないかという声もあったけれども、
 そんなことは問題ではない。
 二十年先まで大事に持っていても貨幣価値が下がってしまう。
 だからどんどん運用して活用したほうがいい。
 何しろ集まる金が雪ダルマみたいにどんどん大きくなって、
 将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえば
 いいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ。

     ◇          ◇

これが年金の実態だったんです。

これらの官僚と上手にお付き合いしてきたのが自民党

長妻議員の講演内容は中身がぎっしりだったけど、↑の実態だけでも十分なインパクトでした。