・女子高生の飲酒 同席父母を送検

サントリー モデレーション広告 1997年6月

女子高校の3年生に酒を飲ませた父母が書類送検されました。

愛知県一宮市で、ソフトボール部のお別れ会の席上、顧問の男性教諭らに「今日は飲んでいいぞ」と言われた女子高生の飲酒を停めなかった罪だそうです。

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愛知県一宮市の私立一宮女子高校の3年生ソフトボール部員が昨年8月、父母や同部監督らと酒を飲んだ問題で、愛知県警少年課と名古屋・中川署は12日、未成年者飲酒禁止法違反の疑いで、同席した父母計13人を書類送検する。
調べによると父母らは、昨年8月25日午後7時半から同日深夜まで、一宮市内の飲食店で開かれた3年生の引退に伴うお別れ会で、自分の子どもたちが酒を飲んでいるのに制止しなかった疑い。
お別れ会には生徒9人とそれぞれの父母計14人が出席。生徒のうち飲酒したのは当時17−18歳の8人で、飲酒しなかった生徒の保護者は書類送検されない。
生徒は同校ソフトボール部顧問の男性教諭(34)や前顧問(49)らに「今日は飲んでいいぞ」などと言われ、焼酎の水割りやビールを注いだグラスを手渡されたという。
未成年者飲酒禁止法では20歳未満の未成年者が酒を飲んでいたら、親または親権者が制止しなければならないと定めている。お別れ会には生徒それぞれの親がいたため、県警は酒を勧めたとされるソフトボール部顧問らは同法の処罰対象ではないと判断、書類送検を見送った。 =2008年3月12日 中日新聞

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一番悪いのは、未成年に酒を飲ませた顧問だと思うんですが、県警の判断では無罪。

しかし、法律の条文には「未成年者の親権者や監督代行者に対して、未成年者の飲酒を知った場合に、これを制止する義務を規定する(1条2項)。」

運動部の顧問は十分に「監督代行者」だと思うのですが、何がしかの要因が県警の判断に影響したのではないかと思います。


また、未成年者の飲酒が禁止されているにもかかわらず、飲酒した本人(未成年者)は刑事処分されない。

酒の犯罪には甘い社会の風潮が伺えます。

飲酒運転がなくならないのは、こういった飲酒に寛容な法体系も影響しているのでしょうね。

サントリーのHPより

 未成年者の飲酒は法律で禁じられています。しかし残念なことに、未成年者飲酒は近年ますます増えてきています。中学生でも、月に1回以上飲む人が6人に1人、週に1回以上という人が5%もおり、高校生では、なんと4割が月に1回以上、週に1回以上が、1割もいるという調査結果がでています。
その背景には、大人の側の寛容な態度が大きな問題として横たわっています。じっさい初めての飲酒経験は、多くの場合、親に勧められたのが、きっかけになっています。親自身に、未成年者飲酒の危険性に関する正しい知識があれば、これほどの広がりは防げたのではないでしょうか。お子さんには、ただやみくもに「駄目だ」と禁じるのではなく、危険性を具体的にあげて、納得させてください。