・インド洋給油が招いた誘拐殺人

アフガンで活躍していた伊藤和也さん=中央(撮影時期、場所とも不詳)(家族提供) =読売新聞=アフガニスタン人道支援に従事していた青年が誘拐され殺害された事件で、日本は国際貢献のあり方を見直さなければならないと思います。

アフガニスタンでもっとも貢献していたNGOと言われるペシャワール会は、テロの標的からは外れていると思われてきました。

しかし、現地ではアメリカ軍の『誤爆』による市民の殺害が後を絶たず、インド洋でアメリカ軍に給油活動する日本への感情にも変化が現れたようです。


テロを封じ込めるのは軍事力ではなく生活を豊かにする人道支援であることは当たり前の話なのですが、今回の事件によって支援の手が控えられることになり、その結果として生活が困窮しテロリストの力が増してしまう負の連鎖が始まってしまうのはとても残念です。

来月召集される臨時国会で、インド洋の海上給油活動が論議されます。

戦争によって平和を作り出そうとする軍事大国の論理に日本が加担することで、非軍事で平和に貢献するとされてきた日本の立ち位置が崩壊していることがポイントになると思います。


アメリカに協力して軍隊(自衛隊)を送り込もうとする自民党は論外として、民主党の中にも前原前代表を筆頭に軍事優先政策を唱えるばか者がいる。

世界の警察として機能するのに必要な国際的な警備力と、力で大国の思惑に乗せようとする軍事力の違いを認識し、非戦国家日本が寄与できる道を示す政党はどこなのか。

民主党が政権をとりたいのならば軍事力万能を唱えるアメリカ主導に乗ることなく、豊かな生活が貧困を撲滅し戦いの必要性をつぶしていく日本特有の支援活動に舵を切ってもらいたい。


国際貢献は金太郎飴ではないので、どこの国も同じことをやらなければならないとする偏った見方は封じ込めて、各国の特色を生かした支援で効果をあげる方策を考えてもらいたい。

アメリカが警察なら、日本は救急車でいいと思うのですが。

【報道されないテロ特措法】 国会参考人伊勢崎賢治氏 2007/11/5