・昭和伊南再建はコンサルに丸投げ

昭和伊南総合病院 イナマイドットコムより駒ヶ根市飯島町、宮田村、中川村を一くくりにして「伊南四市町村」と言います。

昭和伊南総合病院は、この伊南四市町村で構成する「伊南行政組合」が運営しています。

組合の正副組合長は、四市町村の首長です。


先月末、長野県救急医療機能評価委員会が、同院救命救急センターを現地調査し、同センターについて「機能が不十分」との結論を発表したことを受けて、26日、伊南四市町村の正副議会議長、市町村長の伊南行政組合正副組合長、同病院長などをメンバーに「伊南医療対策検討会」が設置されました。

そこで飛び交わされた発言は、

「住民の不安をあおるような動きに憤りを覚えている」:杉本市長

「県はセンターの自主返上ありきで進めている」:高坂町長

他にも、「住民の不安を取り除くために、県の姿勢を問いただすべき」などと、自分たちの責任を省みずに、評価委員会の批判に終始しています。


県の評価委員会は、現実を指摘し、地域の医療体制を維持していくために改善すべき点を指摘したに過ぎません。

これに対する「伊南医療対策検討会」は、改善を指摘された側が面目をつぶされたことに腹を立てているだけにしか思えません。

身から出た錆びであることの反省の弁がまったく聞こえてこないことに、住民としては逆に憤りを覚えます。


同院の改善計画は、駒ヶ根市が主体となって真剣に取り組むのが杉本市長の選挙公約だったはずですが、実態はコンサルタントに丸投げの状態です。

再建計画は、コンサルの指導を受けた市民と行政の協働作業だと思っていたら、再建計画案そのものがコンサルに発注されているというから驚きです。


難しいことは、コンサルや市民協働に丸投げするのが杉本市政のやり方だということが定着してきましたが、これは市長選挙前から分かっていたことです。

一月の市長選挙では、中原前市長の後継候補はまったくの不適格だから当選させるわけにはいかない。

しかし、対抗馬の杉本現市長も、口ばかりで実行力がない。

政策としては最も評価できる林氏は当選の見込みがない。

苦肉の三択から生じた結果は、中原後継候補を落選させるために杉本市長を誕生させるしかなかった。

4年間は、実行力のない他人任せの杉本市政が続くことを受け入れてでも、中原市政に終止符を打ったほうが『まだまし』だと判断した結果です。


そう考えると、市町村長や議長などの肩書き組だけで構成された伊南医療対策検討会に、実のある論議を期待するだけ無駄かもしれません。

丸投げされて出てきた計画案を元に、肩書き組みを排除した市民主体で専門家を交えた対策委員会が活動して、市の将来を担わなくてはならないと思います。