・住民説明会を広報しない駒ヶ根市

駒ヶ根市にある昭和伊南総合病院が深刻な危機に直面しています。

日本全国で深刻化する医師不足の影響が顕著に現れている病院の典型です。

さらに問題を複雑にしているのは、救急救命センターとしての機能がないにもかかわらず、補助金目当てに存続にしがみつく関係者の思惑です。


今朝のマスコミは、東京都内で、激しい頭痛などを訴えた妊婦が、都立墨東病院など7カ所の医療機関に診療を断られた末、出産後に死亡した事件(事故?)を報道しています。

医師が集中していると言われている都会の基幹病院での出来事です。

墨東病院は妊産婦の救命救急に二十四時間対応する「総合周産期母子医療センター」として都の指定を受けており、周産期医療を支える中核病院の一つ。

都の基準では「複数の医師の確保が望ましい」とされるが、医師の退職で二人の当直体制が維持できず、七月から休日には一人体制としていた。

基準を満たせず、指定の返上が必須の状態だったところで悲劇が起こってしまった。


この悲劇は、昭和病院の現状にも当てはまります。

昭和病院存続の要として杉本市長たちが必至になる救急救命センターの指定存続が、理事者たちの名誉を保つことには寄与するかもしれないが、地域の医療にとってはマイナスに働いている可能性が高い。

県の調査で、客観的に資格不十分と認定されたことを重く受け止め、補助金目的の救命センター死守は見直したほうがいい。


本日(23日)には、市民向けに病院の説明会が開かれることになっている。

しかし、駒ヶ根市のホームページには、一切その案内が記載されていない。(23日午前10時現在)

隣の宮田村では、市のHPで広報しているし、地区をあげて動員をかけている。

それに比べて、駒ヶ根市は有線放送で通り一遍の告知をするだけで、住民への働きかけはほとんどない。

※このブログをチェックしている職員が気がついたのでしょうか。24日の夜にはHPに告知が掲載されていました。


これでは、説明会はアリバイつくりのためだけにあるように思われても仕方がない。

昭和病院が置かれた状態を住民に正直に伝える意思が感じられない。

病院経営に対する危機感はもって欲しいが、内情を詳しく知られては困る、関係者の思惑が透けて見える。

杉本・駒ヶ根市長の二面性が悪い方向に働いている。