・担い手育成塾で基本にたち返る

第二回担い手育成塾の集合写真 担い手育成塾HPより
昨日は、”担い手育成塾”が伊那市で開催されました。

担い手育成塾とは、NPO法人信州養命の里プロジェクトが主催する、伊那谷らしい生活スタイルを指導できる人材を育てていこうとする取り組みです。

昨日は、中山間地の農的生活に欠かせない道具であるチェーンソーの使い方と、木の伐り方を学びました。


山とともにある伊那谷の地での暮らしは、木とのかかわりなくして成り立ちません。

大量の木を扱うために強力な武器となるのがチェーンソーです。

林家や農家でなくても薪ストーブユーザーなら必需品でしょう。


ところが、チェーンソーの使い方を教えてくれるところは少なくて、ほとんどのチェーンソーユーザーは自己流で使っています。

だから、切れないチェーンソーを力を尽くして頑張って使っている場面を多く見かけます。

基本を押さえれば危険も低減できて、小型のチェーンソーなら力も使わずに作業できるようになるので、自称ベテランのチェーンソー使いの方たちも講習を受けることは大事な経験になります。


立ち木を倒す基本技術としての受け口と追い口の切り込み方、”つる”の残し方などは、教科書どおりの基本を体験学習しました。

チェーンソー初心者の方も、講師の丁寧なアドバイスで、一通りの作業を体験できました。

だからといって、立ち木を伐採できるようにはならないのですが、基本を知って危険を知っていれば、無謀な作業手順で危険に遭うことも減ると思います。


チェーンソーワークでもっとも大事なものといえば、刃の目立て。

これを自己流でやって「切れない!」と嘆く人が多いと思います。

昨日もそういう声が聞かれました。


こればかりはベテランの研ぎを見て、アドバイスを受け、少しずつ技術を高めるしかない。

伐る木の種類、乾燥度合い、切る方向によって刃角や切り込み深さなどが異なり、『これで良し』とするオールマイティーがないからです。

もちろん基本の刃角30度、デプス0.65mmをベースに自分の使用環境に合わせるとして。


昨日は、講習を受ける側でなくて、講師のお手伝いとアドバイスをさせていただきましたが、初心に帰って基本を学びなおすのは無駄ではないなと思いました。

特に、機械をきれいにしておく心がけは、ともすると怠りがちです。

家に帰ってすぐ、動かなくなっているスチールの024の整備に取り掛かりました。

しばらく分解清掃していなかったので、おがくずがこびり付いています。


動かない原因は、燃料パイプが劣化して細くなっていたからでした。

月曜日に農協に部品を注文するとして、汚れを徹底的に落とそうと、結局ラッカー薄め液(かなり強力な有機溶剤)まで持ち出してほとんど全ての汚れを取り除きました。

「機械の整備は清掃から」

初心に帰って基本に忠実に。

有意義な担い手育成塾の体験でした。