・無断熱住宅に多い浴槽水死事故

古い木造、入浴時はご注意 / 室温差で高齢者の水死多発


 1980年以前に建てられ省エネ効率が低い木造住宅が多い地域ほど、断熱性能が弱いため冬場に脱衣所と浴室に大きな室温差が発生するなどし、入浴中の高齢者の水死事故が増えるとみられることが、17日までの東京都健康長寿医療センター研究所などの調査で分かった。

 高齢者の水死事故は、入浴前後の室温差により血圧や心拍が大きく変動し、失神したりするのが原因とされる。調査した高橋龍太郎副所長(老年医学)は「高齢者向けに木造住宅のバリアフリー工事をする際には、風呂場を二重窓にしたほうがいい」としている。

 高橋さんらは、一戸建ての木造住宅に着目。最初に住宅の省エネ基準が制定された80年以前に建てられた住宅が占める割合と、浴槽での水死発生率、高齢化率、平均気温の関係などを、98年時点のデータを使って都道府県別に分析した。

 その結果、80年以前の住宅が占める割合が高いほど、高齢者が大半を占める浴槽での水死が多くなる傾向があることが判明した。

 浴槽での水死発生率が100万人当たり54・2人で最も高かった新潟県は、基準制定前の木造住宅が約60%を占めていた。  =佐賀新聞 2010年08月17日=

     ◇                    ◇

まことに季節外れの話題ではありますが、とても大事なことなので取り上げさせてもらいます。


省エネ基準が制定された1980年以前の住宅の多くに、無断熱住宅が多いことは関係者の間では常識。

ところが、実際にその家に住み暮らしている住人には、ほとんど知られていない。

厳寒期が訪れる信州の家でも同様です。


ご多分にもれず、我が家も無断熱住宅でした。

天井、床、壁のいずれにも断熱材が一切入っていない。

部屋の中のコップに入った水が、朝には凍ることも珍しくなかった。

暖房しないと、外気と室温の差がないということ。


ストーブで温めればいいというのが、これらの家に暮らす人の多くの対処法だ。

ところが、これにより冬場に脱衣所と浴室に大きな室温差が発生して死亡原因となっている。

断熱の有無で命を落とす危険が格段に高まるのです。


安価で効果的なリフォームの実例を知りたい方は、下記をご参照ください。

一般的には500万円〜1千万円かかる高断熱住宅化リフォームを資材費20万円で達成するという、かなり無謀な取り組みを紹介しています。

断熱リフォーム関連記事