・ドクターヘリは長野県民のためならず

長野県に新たに配備が検討されているドクターヘリは、信州大学を基地にすることになりそうです。

阿部知事の公約で多額の予算をつぎ込むにしては、お粗末な計画だね。


県知事選の最中、ドクターヘリが争点のひとつとして浮上してきたので、長野県内の救急医療関係者にリサーチしたことがある。

細かな内容は言えないが、阿部知事のいう「ドクターヘリ一機増設」は、県民のニーズに応えようとしているのではないことが分かった。

今回の選定の経過ならびに理由を見ればお分かりいただけると思う。


ドクターヘリの本来の目的であるはずの救急搬送に支障がある地域ではなく、長野県の医療の中枢である松本に置かれるのはなぜか。

県民の命を救うためではなく、長野県医師会の都合が優先しているのです。

ドクターヘリを餌に救急専門医の県内の定着やレベルアップすることが本当の目的です。


さらに、ドクターヘリは2機配備で県人口の83%をカバーできるというが、面積では65%にとどまる。

この数字の差は、阿部知事の再選のための策略に他ならない。

ドクターヘリの恩恵を受けられる有権者の数を最大化することを優先したのだ。

大した票数を稼げないへき地は切り捨てられてしまった。


昨夏の知事選挙で、阿部は「交通の便が悪い地域では緊急性の高い病気に対する不安が広がっている」と南信で訴えていた。

配備先が飯田下伊那地域になるとの幻想を有権者に抱かせるための策略だった。

南信の長野県民は、阿部知事にまんまとはめられてしまったのだ。


多くの医療スタッフが擁し、現在の機能を低下させずにヘリの運行が可能というのが、検討委員会の委員長を務める長野県医師会長の言い分だ。

言い換えれば、ドクターヘリを受け入れさせるのに、苦労しなくてすむところを選んだわけだ。

楽したかったんですね。


阿部県政は、県民のために県知事がリーダーシップを発揮するのではなく、あいまいな発言をしておいて、検討委員会や諮問委員会に都合のよい結論を出させる。

官僚出身の知事らしい、姑息な県政運営がこれからもつづく。

本日の発電量 51.3kwh