・暫定規制値超えた食品への対応?

暫定規制値超えた食品…どう対応?

           ◇         読売新聞 3月20日(日)          ◇

 Q 暫定規制値を超えたホウレンソウや牛乳は、とってはいけない?

 A 規制値を作った専門家によると、規制値は1日にホウレンソウ100グラム、牛乳1リットルを1年間とり続けた場合に健康に害が出る値だ。数回飲食したぐらいでは、健康への影響はない。


 Q 野菜はよく洗うと効果があるの?

 A 流水で洗うと放射性物質を減らせる。野菜を洗う実験では、普通に洗っただけで放射性物質が約10分の1に減った。心配ならしっかり洗って食べて。


 Q 汚染の広がりが心配。

 A 検査対象が広がれば、暫定規制値を超える農産物はさらに出るかもしれないが、大量に摂取し続けなければ問題はないので、過度に心配する必要はない。今後の検査結果を見ながら冷静に対処してほしい。

           ◇         毎日新聞 3月20日(日)          ◇

Q 食べ続けても大丈夫?

 A 日本人は普段も摂取した魚や野菜などから年間0.3ミリシーベルトを受けている。関澤純・元徳島大教授によると、ホウレンソウは洗ったり、ゆでたりすれば放射性物質はかなり減る。牛乳は「最も汚染されたもの(福島県の約1500ベクレル)でも、数回飲むくらいなら自然被ばくの10分の1以下で、飲み続けなければ大丈夫」という。

 Q 水道水は飲んでいいの?

 A 水1リットル(1キログラム)当たりの摂取制限の指標はヨウ素で300ベクレル、セシウムで200ベクレル。福島県内では17日、一時的に308ベクレルのヨウ素が検出された。厚労省は指標を超えた場合、飲用は控えたほうがいいものの、風呂や手洗いなどには問題ないとしている。飲用水がなければ、飲んでも差し支えないとの見解も示している。

 
 Q 雨が降ってきたら?

 A 文部科学省は全国の都道府県などに対し、地上に落ちたちりや雨に含まれる放射能を調査し、可能な限り毎日、報告するよう求めている。20日発表されたデータでは栃木や群馬、埼玉などの都県で微量な放射性ヨウ素などが検出されているが、雨にぬれても健康に影響はないと考えていいレベルだ。ただし田中俊一・元原子力委員会委員長代理は「このまま大気中の放射性物質濃度が高い状態が数カ月続くと、健康への影響が心配になってくる」と話す。

 できる限り被ばくを抑えたい人は(1)外出は雨がやんでからにする(2)髪や皮膚がぬれないようにする(3)気になる場合は、流水で洗う−−ことを心がけたい。