・福島原発はきわめて深刻 IAEA事務局長

福島第一原発の事故について、日本の専門家たちは楽観的なコメントを出し続けています。

事故直後から一貫して楽観的だったのは、彼らに見識がないからなのか、お上からの指示なのか、いずれにしても事態を正確に把握していないことは明らかです。

現場を知らず、最新の情報も知らず、自分の狭い研究分野に限られた知識で見当違いのコメントをテレビを通じて示すことで、彼らの思惑とは反対に、国民の原子力学会に対する不信は頂点に達しています。


放射能事故に関する東電、国、専門家の言い分が信じられなくなったら、国民は何を信じたらいいのでしょうか。

最後の頼みの綱が、国際原子力機関IAEA)の天野之弥事務局長でした。

菅総理に直談判して、原発事故に関しての情報について「もっと提供するよう」情報提供を要請しました。

これに対し、菅総理は「福島原発についての情報は最大限、透明性をもって、全世界に対し、包み隠さず、情報開示していくことをお約束させて頂きたい」と答えた。


国民に知らされない真相を知る立場となった天野事務局長の現状認識が最も信頼に足りるのだと思います。

福島第一原発に外部電源が通じたことで、多くの専門家はこぞって「峠を越えた」と、超が付くほど楽観的な見通しを示していますが、天野事務局長の見立てはまったく異なります。

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「終わりまではまだ遠い」 米紙にIAEA事務局長

 国際原子力機関IAEA)の天野之弥事務局長は26日、米紙ニューヨーク・タイムズとの電話インタビューで、福島第1原発の事故について「終わりまではまだ遠い」との認識を示した。
 同紙によると、事務局長は目下の最大の懸念として冷却機能を失っている使用済み燃料プールの問題を挙げた。
 事務局長は、今回の事故について「極めて深刻でまだ終結に至っていない」と述べ、安全に終結させるまでには「まだかなりの時間がかかる」との見方を示した。
 事務局長は、日本の政府当局は情報を隠蔽していないとの考えを示しながらも、最近の訪日目的が、菅直人首相から「完全な透明性」の確約を得ることにあったと明らかにした。 =2011.3.27 産経新聞

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原子力の安全性を研究する立場の方々の見立てとは大きく異なります。

やはり、これから国民が知るべきは、原子力の危険性を研究してきた方々の意見ではないでしょうか。

国から多額の研究予算をもらっている御用学者とは違い、フリーな立場からものが言える方々の意見を伺いたい。


ネットの片隅で一部の人間が騒いでも、多くに国民の共感は得られません。

やはり、大手マスコミに登場してテレビの画面を通して説得力のある説明を披露して初めて、御用学者との違いが認められるのだと思います。

悲観論と楽観論の両方を見聞きして、判断するのは私たち国民です。


事故から二週間は、御用学者と楽観論者の意見ばかり拝聴してきたので、そろそろ反原発の立場の方たちの意見がテレビを通じて国民に示されるときだと思います。

テレ朝系列あたりが先陣を切ってくれるのを期待しています。

本日の発電量 62.5kwh

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