暖かくなると劣化するバッテリー

本年一月からのリチウムイオンバッテリーの健全性をグラフにしました。
Hx(青線)が降下すると「劣化」を表しています。

Hxが上昇しているところは、「再生現象」の効果を発揮させた走りをした時です。
桃色の範囲において通常の走行では、劣化が進んでいることが判ります。

電池温度が14℃を超えたあたりから劣化しています。
Hxが平衡を保っている範囲は、地元信州の気温が低いから劣化が抑えられていました。

桃色の範囲のうち、一番目は関東一周千キロの旅、二番目は伊豆半島一周の旅です。
どちらも温暖な地域を走行したことにより、低温域の劣化抑止効果が無くなってしまったことで劣化しました。

一番右の桃色の範囲は、ここ数日の気温の上昇によるものです。
最高気温が10℃を上回ることがほとんどない信州の冬が去り、春が近づいたことによってリーフのバッテリーが劣化する時期を迎えました。

さて、これからのバッテリー性能維持には大きく分けて二つの方法があります。
一つは、成行きに任せて劣化を進ませ、定期的に再生現象により健全性を回復する方法。
もう一つは、常用するSOCの範囲を40%未満に抑えることにより、見かけ上の劣化を抑止する方法。

前者の方が日常の管理は楽だが、バッテリーの劣化を常に目の当たりにしているので精神的によくない。
後者は充電量の管理がわずらわしいのと、遠出の際には一気に劣化が進行してしまう。

昨年の同時期よりもバッテリーの状態が良いのは、劣化と再生の組み合わせがうまくいったからだと思われます。
いずれにしても劣化と再生を組み合わせて健全性を維持しなければ、世の中の多くのリーフと同じく「セグ欠け」になってしまう。
新型30kWh?バッテリーへの換装が早期に実現することを期待します。