EVとPHVの充電サービス

トヨタが多車種でPHVを展開すると、充電環境に問題が生じます。
トヨタ、PHEVを多車種で展開、TNGAの活用でドイツ勢に反撃


現在でも一部のPHVが、小さなバッテリー容量だけれどもEVになり切るために急速充電を繰り返していることがあるようです。
近場はEV走行で、遠出はガソリンという使い分けを想定したメーカーの思惑が外れています。


ユーザーが自分の車をどのように使おうが自由です。
想定外だからと、モラルだマナーだと批判するのは筋違いだと思います。

だからこそ自動車社会としてルールを定めて、それに従って自動車を作り、運用することが求められていると思います。


EVは電力だけで動いているから充電環境によって自動車の使い勝手が大きく左右されます。
遠出する場合の急速充電は必要不可欠と位置付けられます。

一方でPHVは電力を使い切ったらガソリンで走行するかどうかが問われます。
メーカーが思惑通りに運用して欲しければ、急速充電の利用は限定的になります。


幸いにも充電サービスを提供するNCSが発足しているので、充電の運用はいかようにもできます。
例えば高速道路に設置された急速充電器はEVだけの利用に限定することも容易です。
「これから先で必須なエネルギーを提供する」位置づけです。

逆にショッピングセンターなどには普通充電や中速充電を普及させて、車種にかかわらず「お越しいただくための消費エネルギーを補充」という位置づけが的確だと思います。


「PHVだってEV走行で遠くまで行きたい」というユーザーの要望が出て来るでしょうが、ルールで認められなければあきらめることになります。
ルールとして認めるならば、それに応じた充電環境の整備が関係機関に求められます。


2016年以降は、EVやPHVの黎明期だったこれまでとは異なる段階に入っていきます。
EVとPHVの運用方法が明確にルールとして決まらなければ、かなりの混乱が予想されます。


トヨタPHVが大量に走り出す前に、充電サービスの方向性を定めてユーザーに提示して欲しいですね。