電力自由化で電気料金大幅値上げ

4月からの電力自由化で既存の大手電力会社が新プランを公表し始めました。
昨日発表された中部電力は、期待を裏切るものでした。

電気自動車への充電に夜間の割安な電力を利用していますが、これが19%の値上げ。
夜間電力が割安になる引き換えに割高になっていた昼間電力はさらに大幅に値上げされて57%も高くなります。
下がるのは基本料金だけに限られ、その額は484円と少額です。

試算すると、充電を通勤途中の急速充電施設で済ませた場合だとほぼ同額。
夜間電力で電気自動車を充電する場合で一ヶ月当たり635円の値上げ。
基本料金だけの値下げだから、電気を使えば使うほど値下げの効果がなくなってしまいます。

電力自由化で提供される新プランは、太陽光+電気自動車の利用者には大幅な値上がりでしかない。
太陽光発電の買取と併用する関係で契約電力が10kVAと比較的大きいからだと思いますが、料金単価の値上がり率の大きさに驚きます。
新電力の期待に紛れてしっかり値上げする電力会社の巧みな戦略が垣間見られます。

しかし、太陽光+電気自動車の利用者にとって悪いことばかりでもなさそうです。
昼間の電気料金が大幅に値上げされるなら、割高に設定されている固定買取が終わったら売電を止めて自家消費すればいい。
固定買取期間終了後の買い取り価格は未定ですが、少なくとも昼間の電気単価38円を上回ることは無いから売るよりも使った方が得になる。

電力自由化は電力自給への転換を促す効果もありそうです。