・学校再編

長野県教育委員会は県立高校の統廃合に向けて「高校改革プラン推進委員会」を設置した。
少子化や県財政の悪化がその理由である。
県教委は適正規模の維持のために統廃合の対象となる高校名を挙げる考えを示しているが反発が起きている。


しかし、学校の適正規模はお役所が杓子定規に考えているほど簡単なものではない。
単純に一学年に6学級あれば理想的かというと、それは机上の空論でしかない。
学校が持つ歴史、風土、通学圏内の交通事情など、本当の意味での『適正規模』を考えるための要素は多い。
県教委が適正規模の維持に固執する真意は、規模が大きくなれば生徒一人当たりに必要な経費が削減できるためだ。
すなわち、一番大事なことは教育費の削減に他ならない。

  • 教育費削減=高校の統廃合


県教委は、この短絡的な図式で頭が凝り固まってしまっている。
少し頭をやわらかくして考えてみると、違った見方ができるようになるはずだ。
県の財政が厳しいことは理解できる。
そこで、厳しい財政の中で高校教育に充当できる予算額を生徒数で割った一人当たりの金額を考えてみたい。

在校生徒数×一人当たりの予算額=各高校で使える金額

という簡単な計算ができる。
各高校がこの金額の範囲内で存続できる道を探ることも大事ではないか。

  • 入学者増加のために魅力ある学校を作り上げる
  • 地域財界が一体となって高校運営を支援する
  • 経費の掛からない高校経営の手法を開発する

など、生産的な検討をして限られた予算の中で可能性を探ることが求められる。


はじめに予算ありき。
はじめに統廃合ありき。
これではだめだ!