・災害に強い公共施設を

アメリカ南部を襲ったハリケーンカトリーナ」は自然災害を未然に防止することの重要性を改めて示しています。
クリントン政権の時にはFEMAに権限と予算を与え、災害への迅速な対応を可能にしていました。


しかし、対テロ対策を重視するブッシュ政権FEMAを1ランク下げたために、災害への事前準備から事後対策まで、すべてにおいて対応が不十分となり未曾有の大惨事を引き起こしました。
自然災害は人工的に防御することはできず、自然をコントロールできるなどと人知を過信せずに自然の猛威を避ける知恵が人命を守るのだと思います。


すぐ後に、日本でも台風14号が来襲し、本体から遠かった首都圏を含めて豪雨が発生しました。
河川は溢れ建築物を飲み込み、ほんの数時間で水浸しになった東京の惨事をTVで見て、これがこの地域で発生したときのことを想像してみました。


天竜川は昔から「暴れ天竜」と言われ、洪水とは切り離せない河川です。
国土交通省ハザードマップを見ると、駒ヶ根付近では東岸に当たる堤防は弱く、広域にわたって浸水の危険性があるようです。
また、西岸の下平地域も今回のような集中豪雨に見舞われた場合は、堤防の機能が保障されていません。

これに加えて、天竜川の水かさが増したことにより、支流からの流れが逆流する可能性も指摘されています。
すなわち、市内を流れる河川や水路の排水能力がなくなり、降った雨がそのまま低地に流れ込む「内水」の被害が甚大になるらしいのです。
こうなると天竜川沿いの下平地区は広い範囲にわたって水没します。


ところで、しばらくおとなしくしていた「中学校の移転」問題が再燃する動きがあるようです。
移転予定地は天竜川沿いの下平地区です。
今回の災害から何かを学んでいれば、決して建設予定地にはなりえない地域です。
市議会の質疑の行方を注意深く観察する必要がでてきました。