・住民不在のシンボル

中山間総合整備事業が完了し、東伊那の農村公園で26日、しゅん工式があったことはすでにお伝えしました。


式には市や県の関係者約50人が出席し、中原正純市長は

施設整備が進み、竜東地区はこの8年で大きく変わった。環境基盤を生かし、住民協働による地域の発展を進めたい

と話しました。
・中日新聞へのリンク 『駒ケ根・東伊那の農村公園でしゅん工式』


しかし、住民からは施設整備を希望した声は聞こえてきません。
逆に、反対したのに聞き入れてもらえない、嘆きの声が聞こえてきます。


住民協働のための施設整備のはずですが、住民の要望に反しているのはどうしたわけでしょうか。
中原市長が言うところの住民は、市長自身に都合が良いように動いてくれる取り巻きのことを指すことが多いのですが、この場合も当てはまりそうです。


竣工式が行われた近くには、無残なツリーハウスが建っています。
立ち木に釘を打ち付けて作られたものです。
聞こえてきた話によると、これを作っているときに、間近では地元の自治組合役員が山林作業をしていたそうです。
立ち木に釘を打ち付けているのを目の当たりに見て、即座にクレームをつけました。
「立ち木に釘を打ってもらっては困る」
しかし、ツリーハウスを作っていた団体では、この申し入れを無視しました。


この団体は、自然派で売り込んでいるタレントが表看板です。
このタレントも来ていたそうですが、地元の役員の申し入れを渋い顔をして見ていたとか・・・。
ツリーハウスを建てた担当者はプロのログビルダーだと市の担当者から聞きました。
ログハウスは丸太を使って建てますから、生きた立ち木も彼らから見れば単なる丸太なのでしょう。
生きた木も、切られた木も同じに見えたのだと思います。


ツリーハウスを建てた団体の事務局には、自主的に撤去するか、木を傷つけない建て方で改修するなどで、現状を改善するように申し入れをしてあります。
今後に注目です。


しかし、彼らばかりを責められません。
いろいろと調べてみると、この団体や看板タレントの自然破壊活動が各地で問題視されていることが分かります。
この程度の団体に駒ヶ根の自然を扱わせた駒ヶ根市に一番の責任があります。


現在、このツリーハウスは住民協働の地に建てられた、住民無視のシンボルとなっています。
まだ現物を見ていない方は、なくなる前に見ておいたほうが良いと思います。
駒ヶ根市の本質が、住民無視であり、自然愛護の心が見せかけだと体感できますよ。