・死者を出すガス給湯器


先日は、石油給湯器の危険機種を紹介しましたが、今回はガス給湯器です。
石油が火事で、ガスは死者だから、どちらも救いようがありません。


パロマというガス器具では名の通った有名メーカーの製品なうえに、死者が15人も出ている危険性の高さだから、マスコミ各社はこぞって取り上げています。
・読売新聞の記事へのリンク 『「不正改造なければ…」CO中毒死、パロマ弁明に終始』

・毎日新聞の記事へのリンク 『<パロマ>欠陥の瞬間湯沸かし器、20年間で15人死亡』


同社は、今回の一連の事故の原因について、

設置後に修理業者などが不正改造したのが原因。
メーカー及び販売会社は一切関与していない。

として、責任回避の発言に終始し、利用者や修理業者の改造を示唆した。


しかし、長野県民として注目したいのは、軽井沢で起きた事故。
パロマの長野出張所が修理した給湯器で死者が出ています。
社長の会見内容にほころびが生じている。


なんとなく、三菱自動車が存亡の危機に立たされる原因となった自動車事故の対応を連想させます。
今後の当局の捜査を待ちたいと思いますが、刑事事件に発展する可能性が高いように感じます。


消費者として気をつけなければならないことは、不誠実なメーカーの対応を疑ってかかることです。
事故が起きてから「申し訳ございません」と、幹部が揃って頭を下げる場面をイヤというほど見せられてきました。
パロマが責任を認めていないことから、今後も、同社の製品で死亡事故が起きる可能性が残されたままになっています。


該当機種26万台の一割が現在も使われているといいます。
日本全国の世帯数が4,953万、駒ヶ根の世帯数が1万2千ですから、駒ヶ根市内に現存する確率としては6台程度ですが、ガス給湯器を設置しているお宅は、念のために確認しましょう。


機器が屋内に設置されていて、煙突で排気しているものが対象です。
特に危ないのが、経済産業省から点検の指示が出ている7機種。

  • PH−81F、PH−82F
  • PH−101F、PH−102F
  • PH−131F、PH−132F
  • PH−161F


相談窓口は、パロマ工業(株)お客様相談室 電話:0120−314−552。


安全確認の第一歩は、強制排気ファンが作動していること。
自然排気のものにも煙突がついているので見分けが難しいですが、説明書を見るなどして給湯器の種類を確かめて、排気ファンが確実に作動していることを確認して使用するようにしてください。