・政治家研修会のレポート
民主党小沢代表の政治集団「一新会」に、市民の立場で参加してみて、感じたことを書きたいと思います。
まず、なんで駒ヶ根市政や長野県政を理解するためのこのブログが、国政の中心を担う政治集団と接点を持ったか。
その理由は明確です。
どちらも政治の中心にいる方が長野県に関与しているのです。
一新会が小沢代表の政治集団で、講演者が小泉首相の生みの親である田中真紀子氏とくれば、
役者が揃っていますので、今の長野県を理解する絶好機会だと考えました。
研修会のスケジュールに沿って、順を追って紹介したいと思います。
一日目の午前中は、ノンフィクション作家の家田荘子氏の講演。
ご存知、「極道の妻たち」の原作者です。
今回の講演では極道は出てきませんでしたが、弱気をくじく悪者の話しでありました。
DV、援交・少女売春など、男の身勝手な行為によって苦しめられている女が紹介されていました。
おぞましい現場の様子が、生々しく語られ、問題の深刻さが語られましたが、
弱い女、強い男、との定義づけがちょっと気になった。
社会問題としての、このような問題点は十分すぎるほどに認識していますが、
今回の研修会のテーマとしては、いささかピントがずれていたと思います。
聴衆のほとんどは、政治家とそれを支持する政治集団です。
しかし、家田氏が語りかけていた相手は、父親と母親、男と女。
政治研修会で、いきなり父母の顔に戻らされてしまった聴衆は、かなり面食らったのではないかと思います。
その反動で、素直に家田氏の話しに耳を傾けられない方も少なからずいたと想像されます。
なぜかって、家庭と政治活動を天秤にかけている人が多いからです。
母になることよりも、政治家としての活動に意義を見出している女性も少なくない。
痛いところを突かれたことの方が気になってしまって、問題の本質に耳を傾ける余裕を失ってしまっている。
講演を聴きながら、周囲をきょろきょろと見回して観察したのですが、
目を輝かせて聞いている人はあまり目に付きませんでした。
もったいなかったと思います。
重要な社会問題として、政治の場でも取り上げなければならないのですが、
家田氏は政治家を相手にした語り口ではなく、終始、社会人に語りかけてしまいました。
これは、家田氏個人といよりも、講演を設定した主催者に問題があるようです。
研修会の趣旨を正しく家田氏に伝えていなかったことが考えられます。
語り手と聞き手のミスマッチが、貴重な話題の価値を下げてしまった。
このことは何を意味するか。
政治家の考えていることが、一般市民に伝わっていないことの象徴であり、
一般市民の求めているものを、政治家が把握できていないことも示唆しているように感じました。
明日は、小沢党首の政治家としての過去に重要な位置を占める大政治家とのかかわりを紹介します。