・政治家研修会のレポート6

この政治家研修レポートも残すところは、今回を含めて２回。
民主党関係者の方は、広い心で参考にしてください。

政治関係者の研修会ですから難しい話をして当然なんですが、さらに必要なのが体力。
日々の活動を支える決め手ですから、疎かにはできません。
スポーツ・レクレーション大会として日程に組み込まれていました。

いろんな種目が用意されていましたので、前日のブロック会議で参加種目を割り振りました。
このレポートで取り上げているのですから、すんなりと行ったわけではありません。
政治家の本質が垣間見れ、政治家としての資質が問われてしまった、複雑な運動会でした。

参加種目の割り振りにあたり、私の所属したブロックの司会者たちは、「シニア・女性優先」の種目を指定しました。
こういうのがあるということは、運動会の主目的が懇親にあると考えて良いと思います。
競技ごとに得点を競い合って、ブロックの優越を決する真剣勝負ではないとの意思表示のはずでした。
勝ち負けよりも仲良く運動しましょう的な雰囲気の中で、出場する種目が大した混乱もなく決まりました。
明日は、怪我をしないでスポーツを通して交流を深められるのだな、と思って床に就きます。

さて、運動会が始まると、他のブロックの様子が違うことに気がつきました。
例えば、フットサル・・・ミニサッカーです。
私のブロックは老若入り乱れている割りには、よく動いてすばらしい試合をしたと思います。

ところが、優勝を争った２ブロックは、明らかに選手の技術レベルが違います。
あらかじめ種目が参加者に知らされていないはずなのに、ほとんどの選手がユニフォームを着用している。
試合の内容を見ても、ダイレクトパスを胸でトラップしてボレーシュート！
キーパーは、手ではじき切れなかったシュートを、さらに足に当ててクロスバーへ方向転換させるスーパーセーブ！！

どう見てもサッカー小僧達の真剣なプレーです。
たまたま、サッカーがうまい支援者が揃って、運動着にユニフォームを揃えて持って来ていたなんて、
確率から考えて不合理な話があるわけないですよ。
この２ブロックは、事前に競技種目の情報を入手して精鋭をかき集め、準備万端で参加したとしか思えない。

すべての競技を見ていたわけではないので、断定はできませんが、少なくとも勝つ事を目的に選手選考をしたことは想像できます。
吾がブロックとの差は歴然ですから、まったく歯が立たない。
私も得意な競技があったので、勝ち負けにこだわるなら、お手伝いしようかなと思っていましたが、
しかし、シニア優先と言われてしまえば、無理に申し込むわけにも行かず、ほとんど貢献できませんでした。

それでも、最終種目のリレーでは、何とか一矢報いたいとの周囲の雰囲気もあったので、
同年代のリレーメンバーに交代しませんかと持ちかけました。
陸上の選手だったわけではないのですが、社会人になってもトレーニングは続けていたので、一般の方よりは足が速い。
ストレッチ、ウォーミングアップに十分な時間をかけて準備万端で、スタートを待ちます。

さて、リレーが始まってみると、皆さんの意気込みが、気持ちの空回りだったことを思い知らされます。
コースが狭くてコーナーがキツイせいもありますが、転倒者が続出。
気持ちは前に行くけれど、足がもつれて転んじゃうんですね。特に４０代以降。

そんなこんなで私の出番になったときには、後ろから２番目くらいだったので、
全力で走るほどのことでもないだろうと、軽く走り始めたらすぐに前の走者に追いついちゃう。
「ウワー速い！」なんていってくれる観衆もいたのですが、地元の運動会だともっと早いのがゴロゴロいます。
皆さん、もうちょっと日頃の運動に気を配った方が良いように思えましたよ。

運動会が終わってみれば、一つのブロックがほとんどの競技で優勝を独占。
これはまったくの推察ですが、このブロックの代表は、
運動会が採点競技で優勝にはトロフィーまで用意されていることを知っていたのでしょう。
そして、他のブロックには「懇親運動会」と思い込ませて、抜群の成績を勝ち取ったのだと思います。

さらに、このブロックは、模擬総理を選出する選挙でも優勝しています。
勝つために最善を尽くすのは、弱肉強食の政治の世界なら当たりまえでしょう。
ひそかに情報を集めて、周到な準備をするのは、選挙を勝ち抜く政治家の本質が垣間見れます。
ほとんどの優勝をさらっていったブロックの代表は、すべて政治家たちですから、手腕を評価してよいと思います。

しかし、民主的であったかどうか、大いに疑問が残ります。
株取引で言うところのインサイダー取引ではないかと思うからです。
何も知らされていない参加者と、すべてを知り得た参加者の格差を生み出した研修会主催者の資質が問われます。

民主党の政治研修会で、非民主的というか明らかに不公平な運営がされたことが残念でなりません。
また、自分の所属したブロックの代表者たちが、この程度の情報収集能力を持たずに国政を担えるのか、不安がよぎりました。
たかが運動会、されど政治家の運動会です。