・小中学生をだますなんて

エコーシティー駒ケ岳のCATV1chで、「市役所だより」が放送されています。
今週は、「子どもの疑問〜市長さん!教えて」。


市内の小中学生が質問して、それに市長が応える趣向の番組です。
相手が小中学生だからって、嘘を言って子供をだますふとどきな市長がそこにいます。

やってもいない自然エネルギー

駒ヶ根市の環境問題について尋ねられて、

地球温暖化の原因になる温室効果ガスの排出を抑制するために、太陽や風、水や植物など二酸化炭素などを出さない自然エネルギーの利用を進めている。

と、さも、温暖化対策に積極的に取り組んでいるように振舞いました。


これを聞いた児童たちは、駒ヶ根市は積極的に自然エネルギーの普及に力を入れているんだと、
「大きな誤解」をしてしまった。
太陽とは太陽光発電太陽熱温水器を指し、風は風力発電、水は小水力発電
植物は木質燃料やBDF(バイオディーゼル燃料)のことを言っているんだろうと思います。


このうち、駒ヶ根市が取り組んでいるのは、太陽光発電装置の設置に僅かな補助金を出しているだけ。
あとは何にもやっていない。
今やっているのは、温暖化防止の約束事である1990年比−6%に向けてではなく、
−6%は無理だから、せめて何かできないかなと検討しているだけです。


駒ヶ根市が策定した「地域新エネルギービジョン」には、風力発電は盛り込まれていません。
風力発電できる場所が、市内にはないからです。
現状では、水力・BDFの利用には市として何もしていません。
http://www.city.komagane.nagano.jp/cgi-bin/form-open.cgi?kgb1013&20060606112140


何にもしていないのに、利用を進めていると言ったのはなぜでしょうか。
どうして、児童の質問に嘘で答えなければならないのか。
CATVを使って嘘を市民に広めていることに責任を感じないのでしょうか。


さらに、児童をだます答えが続きます。

中学校を廃校に追い込む

東中学校の現状を心配した質問に対して、

東中学校は平成22年には、各学年1クラスの小さな学校になってしまう。ということですね

と念を押してから、小声で「可能性がある」と付け加えましたが、
聞いている方は「なってしまう」と勘違いします。


東中学校の通学区は下平地区に広げられたことで、この可能性はなくなっています。
可能性が考えられるのは、現在の東中学校を廃校に追い込むために、
再び下平からの通学を廃止すること以外には考えられません。


東中学校の生徒数が減少した原因は、市が中沢地域への若年層定住を怠ったことにあります。
市長もこのことに触れて、
若い人たちに住んでもらって子供を生んでもらえる地域づくりをする必要がある」と
言ったまでは良かったのですが、
まあ、それはそれとして」と、尻切れトンボに終わらせてしまいました。


あとは、下平に新中学校を作ることの理由付けに必死でした。
学校の位置が問題なら移設新築もやむないが、問題の本質は位置ではないことははっきりしている。
市長が、「それはそれとして」と言って逃げた、地域づくりの無策が原因の根幹にある。


東中学校は、設立当初から下平地区からの通学を予定していましたが、市の不手際で変更になった過去があります。
下平地区から東中学校に通いたいとの希望があっても、教育委員会によって阻止されてきました。
それが、合併が破綻したことで特例債が使えなくなったと分かるや、すぐに通学区が緩和されました。


下平から東中に通う生徒が増えたことで、過小規模校の可能性はなくなっています。
やればできるのに、やらなかったのは、教育委員会も市長の思惑に加担して、
現状の東中学校にあらぬ問題をでっち上げて、新設するための条件整備に一役買っていたからです。


いじめが原因の小中学生の自殺が連続して発生し、教育委員会の体質的な欠陥が社会問題化していますが、
駒ヶ根市の場合も、箱物事業のために子供の教育を犠牲にしているのが教育委員会です。
何とかして、移転新築させたい彼らの思いが強いので、東中学校に必要な改善は、手が付けられていません。
学校の設備改善に手を抜いて、東中学校の評判を落とし、さらに移転新築への流れを加速しているとも考えられます。


この問題のバロメーターの一つに中学校入り口の歩道の欠如があります。
東中学校への主要通学路なのに、学校直前で歩道がなくなってしまっている。
必要不可欠なのに、何の対策もとられない現状が、教育委員会の東中に対する考え方を示しています。
「どうせ、移転させるんだから金と手間は掛けられない」