・森林環境税の必要性

昨夜のNHKクローズアップ現代のテーマは、「新しい税」。
中でも、森林環境税に焦点が当てられていた。


       ◇               ◇
11月20日(月)放送
あなたは払いますか?新しい税


全国の自治体で地域の特色を反映した新しい税の導入や検討が進んでいる。
多治見市「廃棄物埋め立て税」、太宰府市「歴史と文化の環境税」、秋田県「子育て新税」・・・。
地方分権一括法の成立で、地方自治体の課税自主権が強化されたことがきっかけだ。


最も広く普及しているのが、全国19自治体で導入が決まっている「森林環境税」、
荒廃した森林や水源を守るため、地域住民から広く薄く、税金を集め、
環境保全の財源に充てようというものである。


しかし、新税の導入にあたっては、受益者が特定しにくい分野で誰がコストを負担すべきなのか、
という根本的な問題に行き着く。
森林環境税の場合でも、水源地域の住民と都市部住民の温度差をどう埋めるのか、
などの問題に直面している。


森林環境税を全国に先駆けて導入した高知県や、百万都市を抱える神奈川県のケースなどを中心に、
地方自治体が独自の新税をどう集め、どのように使うのか、住民参加と負担のあり方について検証する。

       ◇               ◇

番組の冒頭で、森林に向かう取材のカメラに向かって、
「都会の人から見れば美しい森林に見えるかもしれないが、実態は緑の砂漠です」
と言うコメントがあった。


長野県でも検討が進められている森林環境税だが、緊急性が高いにも関わらず
林政課では、政策税制検討委員会を平成15年11月に設置し、新税の導入及びその使途について
検討を行っているところですが、未だに議会の理解が得られない。


村井知事は、ボイス81下伊那地域会議で根羽村長から提言された際に、

森林環境税、これは国税の議論でも色々出たり、高知県でも始めています。森林を非常に大事にする長野県でもありますし、大きな負担を県民にお願いするわけではないという感じもいたします。少し研究させていただきたいと思います。

と、現状をまったく把握していない失態を演じています。
3年もかけて検討しているにも関わらず、「研究させていただく」などと言って、
検討していたことも知らず、前向きの発言をしたつもりになって無知をさらけ出しています。


コンクリートのダムは、鷲沢長野市長をはじめとした支援者たちの直接の利益になるので
積極的で関心があり、意識として持っているのでしょうが、
森林は、県民の利益にはなるが支援者の儲けにつながらないので意識がない。


そればかりか、森林の整備を積極的に進めてしまうと、緑のダムの効果が向上して、
コンクリートダムの必要性が低下することを恐れている節があります。
森林整備は、前県政でも取り組みは不十分だったが、現県政になってさらに後退する懸念があります。


他県の実態を参考にして、早急な森林環境税の創設と、
実効性のある森林整備体制の構築が求められています。