・風力発電反対派の無知

風力発電に反対する市民団体の人たちと話をする機会がありました。
主婦を中心とした消費者団体の長を務める方を含めた数人です。


そこで飛び出した仰天発言。

私は風力発電よりも原発の方がましだと思う


なにが何でも風力反対に固執するあまりに、常識を逸脱してしまっています。
これほどの非常識は、例外中の例外だと思いますが、
反対している人たちの多くは、理屈ぬきに風力発電設備の建設が嫌なだけの人が多い。


例えば、風力発電を作らなくても省エネルギー・節電に徹すれば効果が上がると思い込んでいる。
中部電力の発電は原子力と水力、さらに火力で3等分になっている考えられる。
すると、一般家庭で月に300kwh消費するとして、それぞれの発電方式で100kwhずつ供給されていることになる。


模式的に考えると、1/3の節電(-100kwh)に努めたとして、三択でどれか一つを排除できる。
しかし、消費電力は200kwhとなり、他の二つは残る。
節電では、環境に多大な負荷を与える発電を無くすことはできない。
自給できない電力は使わない、との強い意思表示がなければ、これらの発電を排除することはできないのです。


環境負荷の大きい現状の発電方式の代替として、太陽光、風力、小水力が候補とされている。
しかし、どれか一つで代替できるほどの規模を達成することはできない。
可能性がある自然エネルギーを積極的に利用する以外に解決策は見出せない。


現状の3方式の発電に比べて、風力発電環境負荷が明らかに少ないことは万人が認めるところだろう。
「風力より原発の方がマシ」と言い切る分らず屋は別にすれば、風力による代替を進めなければ、
電力による環境破壊を改善することはできないのです。


風力発電を排除しても、環境負荷の少ない地域の電力供給方式が提示できるのか。
景観と地球環境を天秤にかけるなど、あまりにも見識が欠けている。
無責任で、無知な反対運動は、社会の笑いものになってしまうことに早く気が付いてもらいたい。


反対運動を推進している人がこの記事を読んでいただいたなら、
中部電力の「電気使用量のお知らせ」を確認してほしい。
そこに記されている電力使用量は、どうやって作られているのか考えてください。
そして、自分はこの数値をどこまで下がられるのか、残った数値はどうするのか。
説明できる自信がなければ反対運動はやめましょう。