・敵の顔が見えてきた

 昨日の田中康夫騒動からの民主党つながりで、長野5区総支部長の加藤学さんからの読者投稿です。

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 安倍首相が提唱する「価値観外交」を支持する自民党の中堅・若手議員43人が、5月17日に「価値観外交を推進する議員の会」を発足させたという。

価値観外交」とは、安倍晋三首相が今年の1月に、「自由、民主主義、人権、法の支配」という「価値を擁護、普及していく」外交をすすめる考えをNATO北大西洋条約機構)理事会で演説したことから名づけられたものだといいますが、よくわからない言葉です。


 ただ、メンバーを見るとどういった目的のグループなのかおおよその想像はつきます。

メンバーには、下村博文氏や山谷えり子氏など歴史教科書問題などで安倍氏と行動を共にした盟友たちが名を連ね、会長に古屋圭司氏、顧問に中川昭一政調会長が就任しました。

いずれも、復古的、タカ派的な発言が目立つ議員たちです。


 衆議院会館で開かれた17日の初会合は、古屋会長のこんなあいさつで始まったといいます。

「安倍首相が就任直後に日中首脳会談をやったが、軍事費増大など覇権拡張の疑念は払拭されず、中国は共通の価値観を持っている国ではない」。

そして、それに続いて講演した中川昭一氏も、「我々を包含し、我々が中国の一つの省になることは避けないといけない」と中国への警戒心をあらわにしたといいます。


 しかもこの「価値観外交議連」メンバーは、「日本会議国会議員懇談会」(「日本会議」議運)とも 重なっているようです。

会長に選出された古屋圭司衆院議員は「日本会議」議運副会長で、あいさつでは、「根底には真の保守主義がある。

人権擁護法案皇室典範問題、靖国参拝改憲国民投票法民法77条の問題などで、同じ志を持つ議員をしっかり糾合し、行動する機能を果たす」と述べたといいます。


 憲法改正、教育への国家介入の強化、道徳教育の強制などを急ピッチですすめる安倍政権であるが、これまであいまいにしてきた安部首相自身の復古的理念をいよいよ前面に出してきたといえる。

そのグループには、私の選挙区の自民党代議士、宮下一郎氏も名前を連ねていました。

これまで、政治理念を前面に出すことはなかった宮下氏ですが、このグループ入りで古屋氏や中川氏、山谷氏とともに政治行動をとるという覚悟を決めたと考えていいだろう。

敵の顔が見えてきました。

次期衆議院選で挑む私としても、リベラル路線を明確に出して戦っていくしかあるまい。


価値観外交議連」会員は次のとおり。

[衆議院]中川昭一古屋圭司赤城徳彦下村博文今津寛今村雅弘岩屋毅小島敏男水野賢一西川京子江藤拓武田良太戸井田とおる奥野信亮宮下一郎中山泰秀萩生田光一古川禎久松浪健太森山裕赤池誠章稲田朋美小里泰弘鍵田忠兵衛木原誠二木原稔鈴木馨祐薗浦健太郎高鳥修一西本勝子松本洋平馬渡龍治武藤容治渡部篤小川友一亀岡偉民、木挽可、林潤

[参議院]中川義雄山谷えり子岸信夫、秋元司、岡田直樹