・きっこのブログで原発の危険指摘

中越沖地震で、安全性が打ち砕かれた柏崎刈羽原発ですが、報道が制限されている内部の様子をきっこのブログが伝えています。

読者から寄せられた情報に、関係者の肉親からのものがありましたので、一部引用します。

「私の兄は東電の技術者で、柏崎刈羽原発に勤務しています。兄から今回の被害を聞いたのですが、原発の施設内部は大変なことになっているようです。各室内はめちゃくちゃ、破損箇所も数え切れないほどで、被害総額も復旧のメドも分からないそうです。上から口止めをされているようで兄は多くを語りませんでしたが、その雰囲気から、相当量の放射性物質が外部に漏れたことは間違いないと思います。」

この情報を裏付けるかのように、7号機の主排気筒から放射性物質が大気中に放出されていました。

放出は、18日の夜まで続いていたと東電が認めていますので、放射能を制御するシステムが破壊されていたことを物語ります。

放出された放射能のレベルが低いから安全だというのは筋違いで、放射能が外部に漏れないことが前提ですので、濃度とは無関係に、地震によって原発安全神話が崩壊した象徴的なできごとです。


さらに、京都大原子炉実験所の今中哲二助教原子力工学)によれば「今回はヨウ素が大気中に放出されており、炉心内部にある燃料棒の破損が想定される。配管のひびや、制御系回りのトラブルが発見される恐れもある」と分析されています。


原子炉をコントロールする最後の要である制御棒の破損が事実だとすれば、原発の運転は現状システムのままでは絶対に認められません。


今回、変圧施設の火災だけが外部から確認され、東電の社長は「Cランクの施設の事故だから問題ない」とコメントしましたが、事実は全く異なります。

炉心をコントロールする制御棒を操作するのは、電力によって駆動する装置です。


変電設備の機能停止は、炉心のコントロール不能を意味します。

チェルノブイリ原発事故は、制御棒のコントロール電力を確保するための試験中に起きたといわれています。


原発の制御と制御電力の確保は、切り離せない緊密な関係にあるようですが、事実が正確に伝えられてきません。


事故の危険の本質をはぐらかすための、東電の隠蔽体質は今に始まったことではありませんが、日本国内では責任を問う声が高まりません。

日本の原発は国が主導して、国民に事実が隠された状態で推進されていますので、根本的に安全性を確保するためには、やはり自民党政権を打倒するしかなさそうです。