・切羽詰って政府広報を選挙に流用

自民党が政府与党としての強みを生かした選挙戦術に打って出ました。

政府広報を利用して、自民党の政策をアピールする「究極の国費流用による選挙違反」という非常手段がそれです。


民主党鳩山幹事長安倍内閣公職選挙法違反で告発する準備に入ったというのも頷けます。

年金問題与野党の選挙戦の最大のテーマでありながら、与党の政策のみをアピールしているのですから、あまりにも我田引水です。


選挙違反かどうかは司法の判断に任せるとして、政党のモラルとしては許されないでしょう。

これが許されるなら、政府与党は自費で選挙ビラを作らなくても、政府広報の名を冠して、自らが推し進める政策をどんどんPRできてしまう。


安倍首相の側近には、広告代理店まがいの宣伝スペシャリストがいるのだと思いますが、最近の過剰なパフォーマンスには、彼らの置かれた危機的な状況を反映して、「なりふり構わず」が定着してしまいました。


CMは関心を引けば効果が上がるわけではなく、好感度を高める必要があると思いますが、政府広報を利用した自民党の政策アピールは、庶民の反感を買う効果は抜群だと思います。


なぜって、政府広報は税金で発行されていますので、自民党が庶民の懐を利用して、党の政策をアピールしたんですから、怒らない人の方が少ないでしょう。


自民党の選挙戦術は、熟練の怖さがあると思っていましたが、安倍政権では、ボーナス返上や、震災被災地への電撃訪問など、どれも裏目に出ることばかりで、浅はかな選挙パフォーマンスだと国民に見透かされるほど、質が低下してきたと思います。


底なし沼にはまった感があります。

●政府広報オンライン 年金記録問題への対策(pdf)