・沖縄強姦事件にみる米軍と日本

米兵による少女暴行事件に抗議するため、キャンプ瑞慶覧前に集まった人たち=12日午後6時、沖縄県北中城村で 朝日新聞沖縄の米兵が犯した強姦事件は、日米関係の闇を物語っています。

事件が発生した2月10日は何の日だったかを考えてみれば察しがつきます。


同じ日、岩国市では米空母艦載機の受入是非をめぐって市長選挙が投開票されました。

米軍関係者によって、投票が終わる10日の夜までは綱紀粛正に厳しい監視がしかれていたのは当然です。


しかし、「投票が終わるまでは大人しくしていろ」と言われ続ければ、投票が済むのを待って綱紀が緩むのも必然。

極度に我慢を強いられていた犯罪予備軍が、堰を切ったように暴発してしまった。

大変に残念で米国軍には怒りしか感じませんが、沖縄の事件の遠因が岩国にあったかもしれないと思うと、米軍駐留問題の深さを痛感します。


あまり大きく報道されていませんが、昨年には岩国市でも集団強姦事件が起きていました。

山口県岩国基地所属のアメリ海兵隊員4人が、車で1時間ほどの広島市中区榎町の駐車場で日本人の19歳女性を10月14日午前3時半ごろ、集団強姦をした。

ところが、岩国基地に逃げ込んだこの4人の海兵隊員は日米地位協定に守られて、いまだに逮捕されていない

2007年10月30日の報道ですが、その後この犯人達は不起訴処分となりました。

沖縄の米軍海兵隊の間でもこの情報は知れ渡っているでしょうから、「日本で強姦しても捕まらない」と認識されていたとしても不思議ではない。


岩国市は、米軍占領地となることの引き換えに経済支援を得る選択を強いられました。

同様に、日本人は米軍の傘下に守られることの引き換えに、米国軍の占領下にありつづけます。

1956年 『経済白書』で「もはや戦後ではない」という言葉が使われたが、それは違う。

未だに戦後なのです。