・中国の土砂崩れダムに浅川を見る

集落の大部分を水没させた土砂崩れダム(18日、四川省綿竹市で)=読売新聞中国の大地震は山岳地帯で発生したことにより、土砂崩れが多発しています。

これにより、河川が堰き止められ「土砂崩れダム」となり、多量の水がたまり決壊寸前となっています。

さらに、四川省内には地震による被害で危険なダムが約1500あり、洪水発生など2次災害の危険も続いている。


急峻な地形にダムを作ることに対する被害想定を見直す必要があります。

ちょうどと言っては語弊がありますが、長野市に計画されている「浅川ダム」の模型実験が京都で実施されることになりました。

長野県河川課は19日、長野市の浅川上流部で2009年度着工を目指す「穴あきダム」の模型実験を、7月16日と同23日、京都府宇治市の民間実験所で行うと発表した。25分の1の模型を用い、洪水をせき止める能力や、穴に土砂や流木が詰まらないかなどを確認。本年度予定する詳細設計に反映させる。実験は公開する。 =信濃毎日新聞 5/20=

まさに、「穴に土砂や流木が詰まらないかなどを確認」が重要です。

危害想定に地震は入っていないと思いますが、雨量には100年に一度起こるかどうか分からないほどの過大な想定をしたのだから、地震の確率のほうが高いとも考えられます。

長野市の今後30年間の地震(震度6弱)発生確率は 5.7%です。 (出典:地震調査研究推進本部政策委員会成果を社会に活かす部会報告)


地震で土砂崩落が起きた場合に、たった1m四方の穴が埋まらずにいられるか。

中国で実際に起きている災害を考えれば、穴あきダムの危険性は非常に高いといえます。

村井・長野県知事は18日から6日間、中国河北省を訪問しています。


知事就任後初めての海外渡航に浮かれている場合ではありません。

災害現場のダムがどのような状況に置かれているのか、足を伸ばして(飛行機をチャーターしたっていい)、その目で確かめてきなさい。